ジャイアン(自己正当化型ADHD)はヤドカリに似ている。雑食性で根性がありどんな環境でも生きていけるたくましさ然り。ヤドカリには申し訳ないがデリケートで繊細でひ弱な感じではないところ然り。不器用ですぐにつかまり、愛嬌のあるところも共通する。
いったんカラに閉じこもると強硬でどうにもならない。カラは頑丈で、付け入る隙がない。モラハラの加害者など、「周囲からのあらゆる働きかけを無視する」、「動かしがたい」感じはカラに入ったヤドカリの状態だ。
中でもジャイアン特有の「インストール」と私が呼ぶ価値観の総換えのような突然の変わり身は、さながら「ヤドカリの宿替え」だ。私はジャイアンのケアを考えるときにヤドカリを思い浮かべる。
無理やり説得してもカラに入ってしまうばかりでうまく行かない。本当に治す方向で治療の合意がなされている場合は、治療者はひたすら「今のカラが合わなくなる時期」を待ち、「手近にちょうどいい次なるカラがある」状況を作って、そのカラに入ってもらうことを期待する。
からから出たヤドカリはひ弱で、情けない姿だ。私もそうだが、ジャイアンの本当の姿はカラから出たヤドカリのように不安でいっぱいだ。どんなに重くても頑丈なカラを見つけて常に身に着けていないと生きて行けない。
ジャイアンが子供の場合、「合理的な理屈を通す」というカラが一番無難だが、直接本人にどうこうしろと言うのではなく、周囲の親同士などの本人にとって利害の大きい重要な関係の中で、その合理的な理屈が実践されているかどうかがポイントとなる。
ジャイアンにはカラとしての都合の良さが重要なので、「それを使えば大事なお母さんを説得できる」という利便性があるかどうかを年齢が小さくてもジャイアンは鋭く見ている。
文字通り、ジャイアンにとっては「成長していく過程で周囲の大人がまともな生き方をしているか」が決定的に重要なのだ。
ヤドカリ、まさに言い得て妙です。
笑ってしまいました。
>周囲の親同士などの本人にとって利害の大きい重要な関係の中で、その合理的な理屈が実践されているかどうかがポイント
よく考えれば、発達障害であるかどうか関係なく
当たり前のことに思うんですが、これができないことが多いということは、親や環境の人達も
同じように問題があるってことなんでしょうかね?(ーー;)
いやしかし、ジャイアンを説得するのは本当に
大仕事なので、親は大変だと思います・・
こんにちわ、やっと来れました、TOKUZATOです。
母はヤドカリにそっくり(笑)
分かりやすい例えで考えると、母の行動や心情がちょっと理解できます。
それに、勘に触る行動も、ヤドカリの行動かと思うと面白く感じます。
わたし自身もADHDが基盤にある精神科医です。尊大型、大胆不敵型、言い訳上手型・・・自我が好調に感じる時は、まさにジャイアンです。実態はヤドカリです。このヤドは古びていて鉄骨も錆びてもろく崩壊寸前なのですあが、他のヤドは高価で手が届かない。また魅力あるヤドが思い浮かばない。どうせ仮の宿、仮庵なんだから・・・壊したいが高くつくのでリフォームして住みごごちよくしたつもりが、別の古参の住人が侵入してきた。このヤドは私たちだけでもいっぱいなのに、私が不調で倒れ伏してる間に下手なリフォームされちゃって、もてあましてる今です。長く住み慣れたヤドだから勝手知って未練もあるけれど・・・もうこのままの「ヤドカリ」の私を誰が助けてくれようか・・・?
天にある人の手によらない永遠の家を待ち望んで耐えています。
ADHD、読書障害、にBipolar2の加わった状態と私自身は診ています。主治医はBipolar2にしか興味を示しませんが・・・
精神疾患はひとりひとりまったく違います。こちらが苦心して用意しているやや明るいヤド間に入ってくる人は多いですが、決して安住はしません。それでよい、と50にして、思うようになりました。ptをあきらめるのではなく、自己放棄の類いです。ジャイアンとヤドカリは大きなヒントになりました。ありがとうございます。先生に平安のありますように、祈りつつ・・・
えふらひむ・まさや(ユダヤ系日本人です)
わたしもADHDと読書障害を基礎にもつ精神科医です。50歳。
ジャイアンとヤドカリ。。。自分がvisualによくわかりました。また、書きますね。
取り急ぎ
平安を祈りつつ・・・