さて脳の働きの少数派であることを直視する構えが出来たら、
あとは「自分の脳の働きの具体的な特徴を冷静に理解する」というプロセスに入る。
私は多くの成人発達障害の人から話を聞いてきて、
主に3つのタイプのAS(アスペルガー症候群)と5つのタイプのADHDに分類できると
(今のところ)考えている。
ASは「積極奇異型」、「孤立型」、「受動型」
ADHDは「思い込み型」、「ADHDのAC」、「合理型」、「自己正当化型」、「自己正当化型ADHDのAC」と私は分類する。
最初にADHDグループとASグループを分けるが、
私は「人への愛着・執着の有無」で分けることにしている。
ASの最も不思議なところは、「愛着・執着の対象である人と、そうでない人への態度の極端な変化」が見られることだ。
しかもその愛着・執着は、自閉症としてのほとんどのこだわりよりも優先する。
対してADHDは家族にも他人にも平等で常に無差別な一対一の関係で接する。
ADHDは人に執着しない。良く言えば「相手の人格や判断を尊重」、悪く言えば「他人はどうでも良い」。
例えば「学校などでは緘黙のように大人しいのに、母親に対しては命令するような自己中心的な態度を示す」、「予定の急な変更など他の人なら到底合わせられない事態にも、相手が愛着の対象なら文句一つ言わずに全面服従も出来る」、「自分の子供でも極端にかわいがる子供と疎遠にする子供で差別する」ということがASの人には当たり前に見られる。
そういう「相手によって(極端に)変化する」ことがあるのがASグループ、そうでない無差別な(人に執着しない)のがADHDグループである。
(愛着・執着などについては自己診断ガイド各論(補足説明)を参照)