これまでクリニックで接する事が多かったのは、「積極奇異型」のAS(アスペルガー症候群)の人だった。私のHPにある「ASspirit」は、積極奇異型のASの人の特徴の一覧であったことが少しずつ私にも理解できるようになった。
「受動型のAS」の人との接触の機会が増え、よく話を聞いてみると、積極奇異型のASの人とはかなり異なる特徴がいろいろあることが分かった。
例えば、「時間的な首尾一貫性を厳密に求めるところが目立たない」。緊張感が強くストイックな雰囲気がない。またASらしからぬ「流される」行動パターン。愛着でさえ「受動的」で、自分から追いかけて行くことが無い。
典型的には、学校や職場で至って大人しく、時に緘黙と見られるほど自己主張しない反面、家に帰って愛着の対象に対しては急に積極的、支配的で時に攻撃的となると言ったように、場面によって非常に違う顔を見せるケースがこの人たちだ。
外では大人しいので本人の行動が問題になることは少ないが、家族との関係ではじめて自閉症的なこだわりが表面化する。
ADHDとの鑑別が難しいが、私は「人への愛着が無いのがADHD」と分けることにしている。
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
この記事へのコメントはありません。