(前記事に続く)
さて私は手紙の返事に「成人への処方はするな」と書かれては居なかったと理解して、その後子供にも大人にも処方してきた。
自分で勝手に作った依存性への歯止めとして、私は「2週間に3回までの限定処方」という方式を考え、大学生や職業訓練校の学生でコンサータを使わないと登校が著しく困難になる1、2ケースを除き、月に6回分程度の処方をしている。
これでも「貯まった先延ばしを一気に片付ける」にはかなり有用で、役所の手続きや、苦手な家事を限定処方のコンサータを利用してこなしている成人例は多い。
いやむしろ、私は第一には「脳の働きの違いを自覚的他覚的に理解する」意味でコンサータを処方している。「世界が違って見えた」という成人当事者も多く、家族もコンサータで改善した部分を「障害であった」と確認して理解が深まっている。
さて4月の議事録を参照。「A医療機関のB医師が成人例に処方したというC薬局からの情報があった」というのは私のことで、私が多く調剤していただいているいくつかの薬局と、最近私自身への「調査」がついに来た。
議事録を詳しく読んでみると、「適応外処方をしている医師は登録削除をすべきである」という厳しいご意見の委員先生の居られる様子で、私は近い将来登録医でなくなってしまう
可能性がある。(その場合はおそらく成人に処方されている先生方も同様の結果となり、事実上日本国内で成人への処方の道は断たれると想像している)。
私はこの調査に、包み隠さず上記の経過と私の考えをそのままお答えする予定であるが、もしもこのブログをお読みになっている先生方で、18歳を超える成人例に処方されている先生が居られましたら、情報交換をしたいと考えますので、ご連絡をよろしくお願いいたします。
下記のHPの「メール相談」からメールは簡単に出せますので、どうぞご協力をよろしくお願いいたします。
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
この件には、多分、ぴよよさんからコメントがつくと思いますが、薬物治療がまったく無いASの感想を
サリドマイドの件を思い起こします。
ご存知のように、サリドマイドはアザラシ肢症などの薬害で販売中止されてますけど、抗がん剤として個人輸入されている。
海外の使用法を見ると、服用した人は子作り禁止。女性はわかりますけど、男性も精液にわずかに含まれるからダメなんですよね。個人輸入ではその辺、安全使用が厳守されないことが問題になって、昨年2008年10月に「サリドマイド製剤安全管理手順」(TERMS)厳守を条件に抗がん剤、骨髄の癌の治療薬で承認されている。
この薬も、同様にすればよいのではないか?サリドマイドに限らず、ダイエット健康食品など輸入品での薬害が慢性的に散発している現状を思えば、禁止=依存症・薬物中毒ADHDを生むことになるのは、その懸念があるのは火を見るよりも明らかだと思うのですが。
先生のような成人処方は、いわばパイロット事業、治験の「少人数で有効性を確認する段階」の試験と位置付ける位の度量を委員会には望みたいですね。
ところで、私、いわゆるうつとか2次障害がほとんどないのですけど、「タバコ・喫煙がうつに効く」と言う話を知って、うん十年のヘビースモークのお陰でうつにならずに済んでいるのか??なんですけど、ヘビースモーカーのASの方はいませんか?、
ヒゲ達磨さん、おはようございます。
恐縮です。いつもうるさくてすみません。
コンサータを子供に服用させるまでに5年間躊躇しました。成分が覚醒剤であることと副作用が心配でした。
服用して1年が過ぎましたが、結果として子供にとって必要な薬です。
副作用は初期に食欲減退と夜寝つきが悪いことがありましたが、今は18mgを週に6回(そのうち1回は飲み忘れます・・)服用で全く問題ありません。
この夏休みにしばらく中止していたところ、衝動性と過集中、イライラ、暴力的言動が明らかに増えたので改めて薬の効果を感じました。
現状では18歳になると同時に処方されなくなるのですね。
とても不安です。
コンサータがあれば軽減できるトラブルとストレス。
処方されないことの代償は本人と家族がひたすら背負えば良いということです。
18歳を境に処方しないという乱暴なやり方ならば、それ以下の年齢にも処方しなければ良いと思うのですけど。
(学校側のADHDに対する理解と環境の整備が今よりも進むのでは?と期待を込めて・・)
18歳を境に扶養義務が消えるわけでないし、それ以上に本人は一生ADHDなのですから。
エイトさん、おはようございます。
コンサータが無くなることでADHDの素の特性が蘇ってくるかもしれないケースは、私も漠然と心配していましたがやはり存在するのですね。
折角エイトさんが決して軽くない決心をされて始めたコンサータを、信頼できた後に処方終了になる。
処方中はある程度何でも無かった日常だったとしても、特性が蘇ることで失敗経験が発生し、一度自己評価が下がり、それからもう一度上げる作業をする手間と期間をかけないと、今度は自立が危うくなるといった可能性が出るということでしょうか。
確かに・・・コンサータ処方が始まって、これから続々と18歳を迎える子が出てきて、特性の程度によっては余分とも言える遠回り、しかもリスクのある遠回りをしなければならないケースはありそうですよね・・・。
つくづく思います。全国の医療にきちんと責任を取ってもらって、コンサータが無いなら無しで社会適応するまでのカウンセリングやSST等何か必要なことを、義務付けて欲しいものですよね。“無しで終わり”が非常に困りますよね。
そうしないと、医師に恵まれない患者の子達は、18歳まで“とりあえず”多動を抑えられただけで、それ以降は教育機関よりももっと一貫性のない一般社会や、上の学校へ放り出されるだけになってしまいますよね。私も不安を感じます。
私のコメントに戻しまして。
職場の資料でこっそり拾い読みをしたのですが、何年か前までADHD治療薬としてリタリンの次に有効とされていたのがパキシルだったのですが(これでえらい目に会ったことは過去のコメントに愚痴らせて頂きました。)こういう薬の有効なケースは主に虐待経験もある発達障害に多いらしいことが分かってきました。
私に合わなかった根拠が少し見えてきて、嬉しかったです。
ADHDを診る医師に、ADHDと診断された者です。
先生、暗中模索で孤軍奮闘なさり、本当にありがとうございます。
九死に一生を得た気分です。
成人である私に、コンサータはよく効きます。
リタリンのように切れ際の不安感もありません。
私は週に数回飲んで1年以上経過していますが、特に副作用を感じません。
生活の質が向上し、ADHDであることに対する自殺企図がふうっと消え、ものごとが回り始め、とても助かります。
日本の5%の未来が先生たちADHDの専門の医師の方々の双肩にかかっています。
まさに、皆様で協力体制を強いて一丸となって、悲惨な現状を訴えていただけたら、我々は本当に助かるのです。
ところで、いずれ国は自らの首を絞めている、と気づかざるをえないように思います。
なぜなら、リタリン・コンサータもダメ、となると注意力の無さで大勢が職にあぶれ、家事困難で離婚され、食べていけない人間が増え、ホームレスが増え、国は莫大な失業保険、生活保護費用を担い続ける可能性が高いからです。既に日本の貧困率は15%、ホームレスに発達障害の割合が高いというデータを見かけたことがあります。
リタリンやコンサータを認めた場合の国の医療負担分よりも、不注意や作業の遅さによる解雇による各種保険負担のほうがはるかに高いことを認識するには、手っ取り早い、コストの少ない方策として、ハローワークに、なぜ仕事を辞めたのか、という背景を正確に把握させるべきです(続く)
(続き)
ハローワークでは、「自己都合でやめました」と申告する者に保険を給付する前に、自己都合ではなく、実は解雇された、という確証を得るべきで、そのことを自白させるには、徹底した個人情報保護をして、発達障害者特有の困難を伴う就労へのプログラムや支援もし、再就職の際に自白がハンデにならないようにしなくてはなりません。また、解雇者に対する情報保護も必要ですね。ごろごろADHDが出てくるでしょう。
そうやって国が根本的にADHDに向き合い、職業の対策を練ることで、失業者を減少させることが可能になり、失業給付や生活保護費は減るはずです。自発的失業ではなく摩擦的失業なので、支援体制が有効なのです。
政治家の方々へ(票を伸ばせるでしょう)。
大勢の声無きADHDの者が待っています。
今こそ専門の医師の方々を勉強会に招かれて、雇用政策として、「成人の発達障害対策」をスローガンに掲げてみてはいかがでしょう。その一環として、「コンサータを許可します」をどうかお願いいたします。
×’さんに同感です。
私の子供はコンサータを成人になっても服用できるなら、将来職に就けなければ”家で静かにニートをする”と思います。
でもリタリンがないとニートでは収まらず刑務所か医療機関のお世話になる可能性は充分あります。(税金の無駄使いです・・)
成人ADHDにコンサータが処方されないことの不利益は大きな目で見れば本人・家族だけでなく社会全体に及ぶのではないでしょうか?
学校の先生や医師が適応困難なADHD児にコンサータを勧めるのはその効果を周囲が認めているからです。
社会に適応するためにコンサータが有効なのは成人でも同じです。
本人はもちろん社会全体にとって何が合理的なことなのか正しく考えて欲しいです。
この問題は、ドラッグ・ラグという視点でも考えられると思います。
欧米で開発・発売された新薬が日本で使用が認められ発売されるまでには、国内での治験実施と審査などのため、非常に長い時間がかかります。
この行政の規制による空走時間は欧米との発売時間差は約2.5年と言われており、この、日本と欧米との新薬承認の時間差、あるいは、海外で新薬が先行販売され、国内では販売されていない状態のことを、それによる患者の受ける不利益。
この件を11/16に「薬害肝炎の再発防止を検討している委員会」で取り上げられています。
卵巣がん体験者の会スマイリー
http://smiley.e-ryouiku.net/?month=200911
の11/17に記事とリンク
11/7-8の現場からの医療改革推進協議会シンポでも取り上げられています。
「厚労省の医薬品審査は「神主による神事」のようなものだ。科学とは程遠い」
「医療保険を担当する医系技官が、医薬品審査を担当する薬系技官よりも、厚労省内で力があるため、適応外処方問題は薬系技官に押しつけられ、「薬事法」の対象になっている」
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report22_1830.html
私は100人近くの成人ADHD当事者達を知っています。
現住地の知人に限っても私を含めた3名の当事者がコンサータを処方されています。
私の所在地はアクセス解析で分かると思います。
処方するドクター達もおのずと見当が付くはずです。
私はリタリンによって普通の人の感覚を知り社会生活を営むスキルを身につけました。
普通の方達は多幸感を覚えるそうですが私の知るADHD当事者で多幸感を覚えたり依存症になった者は皆無です。
そして生きるために欠かせない道具としてリタリンを使用していました。
私は1日当たり10ミリグラム(5ミリグラム×2)で充分な効果がありました。
そして殆どの当事者が10~15ミリグラムでした。
30ミリグラムを処方されていたのは1名だけです。二次障害が悪化し乖離状態に陥っていましたから例外と呼ぶべきです。
私はノバルティスファーマが風評被害を恐れ前代未門とも言うべき「自ら申請取り下げ」をしたことを一生忘れません。(現在もアメリカやEUでは正反対の主張をしていますから)
当時の薬事審議会のメンバーを忘れません。
仲間を死に至らしめた者達を忘れるなんて無理です。
尚、毎日新聞社は上部団体の指導により、一部の記事に対する謝罪文を掲載しています。
私は、コンサータを処方する数少ない医師にかかっていましたが、あまりにも患者が多く、私を含めて精神疾患が悪化した患者を柔軟に診ることが出来ない状態だったので、仕方なくコンサータを処方しない医師のところに通うようにしました。
先達、コンサータを処方してもらいたいと数ヶ月ぶりに前主治医を尋ねると、「処方お断り」。脳が疲れるからと言う理由です。でも、感情的な拒否感が漂っていました。しかも、私が他の医療機関へ行った後に、大幅に診療時間の短縮がありました。あれほど、患者が多くいて、夜遅くまで待つことを覚悟しなくてはならなかったのに、信じられません。まるで、それこそ、査察か何か入ったかと思うほどです。
私の場合、コンサータは本当に必要な時だけしか使っていなかったので、まだ少しあまっていますが、治験が終わって認可されるまでもう二度とコンサータが飲めないと思うと、ぞっとします。
しかも、リタリンの方が使い勝手は良かった。12時間と言うのは、長すぎます。せめて6時間くらいに・・・・。
それこそ、もう使用期限はとっくのとうに過ぎているリタリンがあと2錠あまっていますが、これも、よくよくの時のために取っておくことになりそうです。
本当に、なぜ大人のADHD者はこんな思いをしなくてはならないのか、たいへん辛いと思っています。