自己診断の意味は非常に重要で、逆にきちんとその意味を理解しないで安易に使われないように前書きで説明する必要があることが分かりました。そこで前書きの原案を書いてみます。
発達障害の自己診断 --- 前書き
発達障害(ADHD、アスペルガー症候群、LD等)の医学的な診断基準は現実生活での明らかな障害を前提としており、発達障害と同じ脳の働きのマイノリティーであっても、環境に恵まれていたり、努力の結果として表面上世間に適応している人は「医学的には発達障害と診断されない」という問題があります。
努力してやっとのことで世間に適応しているが、「その努力が何故必要か?」、「自分は多数派とどこが違うのか?」、「自分は何者なのか?」という根本的な疑問を解決するべく医療機関を訪れ、「発達障害でない」と診断されて非常に不全感を感じて私に相談される人が実に多く、私は上記の医学的診断基準と発達障害の当事者の求めるものが異なることが問題であると考えました。
そこで、「医療機関で診断されないようなケース」、「自分のことを知り自分の今後の生き方の参考にしたいと考える人」等のために「脳の働きのタイプとしての発達障害の自己診断」というガイドを作ることを考え、ここにまとめました。
参考となる情報を書きますが、それが当てはまると考えるかどうかは当然読む人自身の判断に任されます。「自己診断」であるので、ここに書かれた内容をどう利用するかは読まれた方一人ひとりの「自己責任」とお考え下さい。
私は精神科医でコーチングも手がける臨床医ですが、ADHDの一当事者として同じ発達障害に悩む人々にこれを役に立てて頂きたいと考えます。
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
『自己責任』というのは重いですね。
当然のことかもしれませんが・・・。
>同じ発達障害に悩む人々にこれを役に立てて頂きたいと考えます。
ということですが、
いろいろ自分で考えているうちに、
自分が『発達障害で悩む』ということ自体
間違っているんじゃないかという気さえして
どうしていいか分からなくなってきました。
知識を得た、といっても、私は所詮素人です。
そんな私が果たして、
自己責任で発達障害だと決めて生きてよいものかどうか。
真剣に迷います。
正直なところ、今、とても辛いです。
yurin様
私も昔は「多数派の人はみんな言葉で言われなくても雰囲気から全てのことが分かっていて、自分だけが何も分からないでいる」と思い込んでいました。これを「ADHDのAC」と呼んでいます。
その後、多数派の行動をいろいろと観察してきた結果、「多数派はお互いに対立しないことだけ確認して、それで理解と言うことにしている」ということが分かり、「何だ多数派も大して分かっているわけではない」ことが分かりました。
専門家も人間で、神様ではないのでそれほど分かっているわけではありません。素人との違いは所詮推測が当たる確率が高いか低いかです。もしもその専門家が発達障害の人を見た経験が少なければ、自分のことが分かる素人のほうがよっぽど分かるでしょう。
これから少しずつ具体的に説明していきますから、その中であなた自身を当てはめて行ってみて下さい。どうしても確信が持てなければメールしていただければお答えします。
私の想像では、あなたは「分かっていない」と言われすぎて、あなた自身の判断に自信をなくしているのだと思います。これは二次障害のためだと思います。
多数派もそれほど分かっているわけではありません。ただ多数だというだけです。
これから具体的に作っていく自己診断ガイドがあなたのこの迷いまで解決できるようにやってみましょう。あなた自身の人生ですから。
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
はじめまして 広島県在住のものです。
息子のことなんですが、本やこちらにに書かれていることを読んでも、症状的にはADHDに当てはまることが多く、
精神医療機関を受診して、心理テストなど2日間1時間強くらいの検査を受けましたが、総合IQ91で、ADHDという診断は出たのかでないのか?分からない感じなのです。
特異なところはあるそうですが・・・言葉を濁されてそうだともそうじゃないともなしで。
まい月1回行っているのですが、診断が出るまでは長くかかるものですか?
診断は難しいのでしょうか?
それとグレーゾーンというのはあるのでしょうか?
はじめまして、広島県在住の者です。
中2の息子ですが、親のしつけだけの問題か?と思うところが多々ありネットで子育て関連の情報を見ていてadhdにたどり着きました。
あまりにも当てはまることが多いので、精神医療機関を受診しましたが、はっきりとした診断が出ないまま、毎月一回通っているわけです。
総合のIQは91で、普通といわれる範囲の下のほうだと言うことは分かりました。
診断というのははっきり出ないケースもあるのでしょうか?
長い時間掛けて診断するということもあるのですか?
コメントありがとうございます。
さっちゃん様
ADHDの診断は、検査だけでは出来ません。症状と生活歴を詳しく聞くことの方が大事です。非常に簡単に言えば、「症例をたくさん見たことがない医者は診断できないことが多い」という当たり前のことがありますので、診断されてもされなくても、その「根拠」を聞くようにしてください。
また、思春期以降は、「本人が納得するか」が非常に大事なので、医者がどう言おうと、本人が「自己診断」でも納得できることが大事です。息子さんと一緒に上記の自己診断をやってみて、また、その後の自己コーチングを見ながら発達障害について理解を深めてください。
私は「グレーゾーン」は無いと思います。
コメントありがとうございました。
古い記事へのマイペースコメント失礼いたします。
最近、知り合いの若いお嬢さんが自分のことでだいぶ悩んでいて、カウンセラーにもかかり、病院に行った方がいいと言われたが、なかなか行く勇気が出ないとのことでした。
そのお嬢さんの様子を見ると、病院に行く前に、一度YANBARU先生のHPを見てもらった方がいいように感じ、ネットを介して、HPを紹介してみました。
HPを見てどう感じたかは聞いていませんが、たぶん「自分がどんな状態か」を理解することは、すごく本人にとって役立つのではないかと思います。認知の修正でガラッと変わる可能性のある人かもしれません。
私も息子も娘も、医療機関では診断されずに成長しましたが、YANBARU先生のHPと出会って、自分たちの特徴があてはまっていることに気づき、アイデンティティーが明確になり、頭が整理されてスッキリと納得できたことが、その後の人生に大きく役立っています。
メール相談は大変混雑しているようで、原則として一往復のメールのやりとりのみとのことですが、窓口を閉じずに1回でも
相談できる機会を残してくださっているようなので、大変ありがたいことだと感じました。
>「自分がどんな状態か」を理解することは、すごく本人にとって役立つのではないかと思います。認知の修正でガラッと変わる可能性のある人かもしれません。
アイデンティティーが明確になると、問題点や対処法も明確になり、「自分はこれからどうするべきか」新たな道を切り開くこともできますよね。
YANBARU先生のこのブログが、その方が回復に向かうための「きっかけ」になると良いですね。
道産娘さん、コメントありがとうございます。
そのお嬢さんはアーティストとしての才能が豊かな人なのですが、その分デリケートでいろいろと心が揺れる様子でした。
縁あって、そのお嬢さんが小さい時から知っているので、このケースは、すぐに病院に行くよりは、YANBARU先生のHPが向いているだろうと感じました。
ただ、先生も書いていらっしゃいましたが、「本人が治したいと本気で思った時」が認知の修正のタイミングであり、それより早い場合は無理はしない方が良いとのことだったので、「今の自分には合わないと思ったらスルーしてね」と伝えておきました。