児童相談所で虐待のケースや、クリニックのカウンセリングで思春期ケースの親との関係に悩む相談などを聞くと、母親がADHDの場合がよく見られる。
それらの中に時々「本人がASで親がADHD」というケースがあり、同じような経過をたどることが多いので、いくつかのタイプの発達障害の親子関係について分析してみたいと思う。
①親ADHDvs子AS
ASの子供はほとんどが母親に愛着を持つ。しかし母親がADHDである場合、その時点で「ASの子供からの愛着はADHDの母親から、同じ程度のかけがえのなさで報いられる可能性は無い」。それだけでもASの子供は辛く、極端には自分の存在、生きていること自体を否定するほど情緒的に厳しい状況になる。
また上記の事態を母親自体が直感的に「理解」することも非常に困難で、ADHDの母親側からはASの子供がべったり甘えたり依存したりするようにしか見えず、逆に母親からADHD的に尊重して「あなたの思うとおりにしなさい」と言うとASの子供は見捨てられたように感じたりする。
ただ情緒的にはさびしい生い立ちとなる反面、合理的なADHDの母親の場合、子供のASは「合理的に考える」習慣を身につけられることが多く、逆に思春期以降のコーチングなどに導入しやすい面がある。
ADHDの母親は変に動揺することなく、子供のスタイルを頭では理解して、合理的に専門家の助言も求めるので、結果的には一番このパターンが改善しやすいと私は考える。
ただしADHDでも親が自己正当化型の場合はまた別の困難な事態となる。そういう場合は私は「子供のほうだけ助ける」方法を考えることにしている。
こんにちは。
今回のケース、一番恐れている事態です。先生から以前いただいたように感情面での愛着処理を夫(多数派だと思っていましたが最近受動型ASのような気もしてきました^^;)に託す、ということがうまくできればいいですが、難しいですよね。
できないことをやるわけにいかないので、少しでも子供が辛い思いをしないように接してやりたいのですが、子供に「理解」を求めるわけにも行かない乳幼児期、どういう行動指針を持てばよいのか途方にくれています。
こんにちは。
我が家の場合は恐らく子ども四人とも発達障害ではないかと見てます。家族全体で見るとASグループが四人、ADHDグループが二人。ASの内訳は夫、長女、長男が受動型、三女が積極奇異型。私と二女がADHD。
最近、二女が登校拒否気味なので『自己診断』してみたらそういう結果でした。そんな我が家は『こだわり』に支配されつつもぶつかり合いながらなんとか共存しています。個人のこだわりの調整には、それなりに苦労がありますがそこはADHDならではの知恵と工夫と合理性で乗りきってきました。
家族としての全体の印象は『皆それぞれペースを守りながらバラバラに見えて、実は家族という場所を拠り所(愛着であったりベースキャンプであったり)している、というところでしょうか。
これからは今まで以上に大変な事があるでしょうが、ADHD的の何でもアリの楽観性と、現実的に考える合理性で乗り切って行く事でしょう。自己診断についてはもう少し慎重に観察する必要があるかと考えますが『愛着』という基準と行動的な特徴、あと周囲の一般的な人と比較するとマイノリティがかなり疑わしいと考えます。
こんにちは。私の判断が間違ってなければ
ASの子ども三人を子育て中という事になりますが私の経験から『ADHDの母親がASの子どもに出来る事』はまず
こだわりを尊重すること。周囲のお母さんからの『子どもの言いなりに
なって』という批判は無視しましょう。あとは出来る範囲で子どもと過ごす時間枠を作ること。愛着に完全に応えることはまず不可能と割り切ること。理屈でしか理解出来ないことは理屈で理解するしかないですから。
きょうだいが出来るとまた変わります。私の印象では積極奇異型ASは受動型ASに従うしかない関係になります。また受動型ASの長女はADHDの二女を『自分の代わりに決断をしてくれる人』として頼りにして買い物などによく誘いますが『大事なことは知られたくない』から突然冷たく突き放されてADHDの二女が訳が分からなくて怒る、ということになります。
また積極奇異ASの三女はその愛着から自分を押さえても『ADHDにも受動型ASにも従順にならざるを得ない』ことになり『自分が出せない』結果になっています。最近たまに自分の考えている事を話すようになりましたが。私の出来ることは『話を聞いて合理的な見解をアドバイスとして出す』だけです。
「ただしADHDでも親が自己正当化型の場合はまた別の困難な事態となる。そういう場合は私は「子供のほうだけ助ける」方法を考えることにしている。」について詳細にご教示いただけたら幸いです。
息子がASD(連続体のAS寄り)、私がadhdです。
どのように「子」だけを助けることができるのか。