自覚していないジャイアンでは身体化症状(いわゆるヒステリー症状)も良く見られる。
親やパートナーが非常に優しくてなんでもしてくれる場合に、本人の自覚症状としては「力が入らない」「意欲が出ない」という形でどんどん日常生活動作が出来なくなる。
不思議なのは、「左側の(左下肢、左上肢、左半身全体など)脱力」という左側の異常が多いことだ。
ジャイアンの示す「病態」は、どれも基本的に非常に「単純で分かりやすい」という特徴がある。「教科書的」で例題になるような(見え見えの)タイミングと典型的な症状になることが多い。
本人の自覚としては「自分ですることに全く意欲が出ない」か、または全く無自覚に「体が動かない」という身体の症状だけとして体験され、表面上の結果は「やってくれるから丸投げする」という形となる。
「優しい相手」は実は(皆さんご想像のとおり)受動型ASと依存型ジャイアンが多い。いずれも「本人が自発的に動くとケチをつけたり非言語的にいやな顔をする」一方で、共依存的に「相手にとって自分が必要」 なので相手自身は活き活きとしていることが多い。(そのくせ言語的には自分の優位を主張してジャイアンを非難するのだが)。
共依存の一症状として依存性を持つジャイアンが動けなくなっている状態は、この意味では「共依存という関係性の直接の帰結」であり、真相は「相手も一部は悪い」ということになる。
ジャイアンにとって甘やかされる状態はかくも危険であるのだ。
治療は、依存にはまり込もうとしているジャイアンに「合理的思考」を呼び覚ますことにある。依存は楽ではあるが、結果的に自分が仕切れないことは本来自由と自立を愛するジャイアンにとっては身体症状の原因ともなり、自己突っ込みのある場合には激しい自己突っ込みに苛まれることになるからだ。
合理的に考え、「自分の頭を使う」ことが出来ると徐々に体が動くようになり、本人は徐々に活気を取り戻す。ただしその結果共依存の関係は揺らぎ始め、相手にジャイアン的に文句を言うようになる。
相手が受動型ASの場合には「ジャイアンからの自分を必要とする状態」も不明確になり、また、ジャイアンが復活して優位を主張するようになると自分が不安になるので、非言語的なあらゆる手を尽くしてジャイアンを共依存に戻そうと抵抗することが多い。「これぞウィルス」と私は思う。
相手が依存型ジャイアンの場合は優位に立てなくなるために、これもまた同様の非言語的な手段を駆使して被害者のジャイアンを不安にして共依存に戻そうとするか、または露骨につぶしにかかるということになる。
それに負けないで「合理的に考え続ける」ことが病理からの脱出の最大のポイントだ。
見かけは「うつ」のように見えて、実は身体化症状であるという可能性を治療者は想像する必要がある。
・・・先生、お見事です、全部当てはまります・・・!
家の両親が20年間やってたのは実にこれです。
現在。母はどっか行っちゃったからいいとして。問題は父・・・多数派ヘルパーさんや、実の父親代わりの積極奇異型AS小父様が、あらゆる「合理的」説得をして、作業所行きをプッシュしているのにも関らず、
作業所のチーフの女性に「頑張りさせすぎないでくれ。出来るだけ来るなと言ってくれ」と無茶苦茶言ってるらしい。いや、だからと言って、自分の問題を父のせいにしてはいけないのですが。
むーん様
あなたはいつも親にばかり当てはめていますが、自分自身に当てはまりませんか?
人ばかりに当てはめて自分に当てはめて考えきれないということは合理的な思考が停止していると言うことです。
目の前の原因は居なくなったのになぜ動けないか? 自分に当てはめて真剣に考えてみてください。人のせいにばかりしているというのはいつもあなたが責任転嫁するあなたのお母さんと何処が違いますか?
これは僕にとってもよい教訓です。
自分の事は自分ですることを基本において生活したいと思います。
基本的な生活能力が低い家庭に育つと
なんでも大変に感じるのかも知れないなあ、と
考えました。
うちの長男はADHDっぽかったのですが、
診断は出なかったので、「その傾向」あるいは
当時はそうとは知らなかったADHD母親の「影響」
だったのかも知れないと思います。
今は時々はさすがに彼を育てた母親が
ADHDの私なだけの事はある、と思う
おっちょこちょいをやらかすいい大学生に育ちました。
意識しているのは「失敗を怒らない」事です。
やってしまった事を「こうすれば失敗にならなかったのに」
と、映画を観終わった後に見る予告編みたいな事を言っても
無駄だと思うので、
「ではどうすればいいか」を家族で考えて
意見を出し合ったりします。
私はやっぱり、自分がADHDですので、
ちゃんと世間から逸脱しないような教育を出来てるのかなあと、自信がない事はたくさんあります。
家にPDDの息子を置いていますし、
自分の性格が仕事をすると「仕事だけ」に夢中になるので
家庭との意識を取ったバランスを取るのが難しいです。
「中庸」をいつも意識するようにしていますが、
案外、発達障害にはこれが課題なのかもと思う事があります。
え~と~。
自分で考えますと。やはり、母親がいなくなったので、生活習慣は「丸投げ」の相手がおらず、従って整ってきたものの、
父親に「依存」しているので、経済的自立が出来ていないのが問題かと。
作業所、11月はさぼりがちでしたが、12月は頑張ります!
昨日の記事で、特にスポーツに関しては、
自分の中ではここは↑「素」に近い部分だと思っていたので
もっと「受動型AS」について理解して、自分のAS的が二次的なのか、一次的??なのかを掘り下げてみよう・・と考えていました。
が、今回の「身体化」も私にとっては、「素」の部分で、
ここは自分の意志ではどうにもならないわけで、誰が何と言おうと、「私」を表現している部分なわけで・・・。
そうなると、正直、非常に矛盾してきて・・・困惑。。
スポーツの「直感」を使うAS的と身体化のジャイアンっぽさ・・。
>左側の異常が多いことだ。
・・・これは、単に私が左利きだからかと思っていました。
脱力ではなく、痛みも左に出易いものなのでしょうか・・。
>全く無自覚に「体が動かない」という身体の症状だけとして体験され
・・・実はこれは、私が成人してから、母がよく言っていました。(笑)
家族(特に私??)がいると、どうしてか何~も家事がしたくない・・と。別に私が家事をしていたわけではないんですけどね。その頃本人は一人の時間、空間をしきりに欲しがっていました。
私が経験した、大きな「脱力」は過去2回あり。
いずれも、朝目が覚めて起き上がろうとしたら、身体に力が全く入らず、トイレに行くのがやっとで、それ以後寝込む・・・というパターンでした。
そして2度とも、その後で何かしらの関係性に動きがありました。
なので、
>「共依存という関係性の直接の帰結」であり、真相は「相手も一部は悪い」ということになる。
・・・という意味をとてもよく理解できます。
>自覚していないジャイアンでは身体化症状(いわゆるヒステリー症状)も良く見られる。
・・・これも、私が医薬品に反応して具合が悪くなるのを見て医師が、「ヒステリー症状だ!」と母に言ったことがあるらしいです。
実際、それがヒステリーなのか、薬物過敏症なのかはわかりませんが、今ではいろいろなものに反応する身体です。
自分がどこにどう当てはまるにしても、
>甘やかされる状態はかくも危険である
ことだけは、間違いない!!とつくづく感じています。
これからも、自己探求を続けます・・・。
サエコさんのコメントを見て思いました。
私達親子は、一卵性親子と人から言われた事があるのですが、息子の考えてる事、私の考えてる事がお互いにとてもよくわかってしまうのです。
幼い頃から息子は、私の心を良く言い当てるので、時々恐い事もあります。
そして、私は、息子の学校へ行きたくない気持ちとかが、非常に良くわかってしまいます(私もそんな子供でしたので)。
今は、子供の気持ちに共感できるようになってきて、
そうだよねー。行きたくないよねー。などと言えるようになってきました。で、息子もナンやカンや言いながら、毎日登校するようになりました。
結局ここに来るまで、何年間もかかりました。
・・・でも、最近思うのです。
結局は、私の存在が息子を甘やかしているだけではないのだろうか・・・と
考えると、一卵性親子と言うのは、今になって思うと共依存の事だと思うのですが。
>相手が受動型ASの場合には「ジャイアンからの自分を必要とする状態」も不明確になり、また、ジャイアンが復活して優位を主張するようになると自分が不安になるので、非言語的なあらゆる手を尽くしてジャイアンを共依存に戻そうと抵抗することが多い。「これぞウィルス」と私は思う。
・・・すみません!
自覚がないのかもしれませんが、インターネット外でジャイアンの行く手を阻んだ記憶は無い・・・あるのかもしれませんが、そうと分かっていないかもしれません。
ジャイアンの何か抵抗したいときの言い方って単刀直入すぎてたぶんきついからでしょう。
そのままはいはいと従っていたら、昔のいじめっ子のように「顔も見たくないから学校来ないでしね。」という指示にも従わなくてはならなくなりますから、自分の生きる場所を確保するために反発することはありました。
ジャイアンと同じ時間を共有するときは、きっと仕事のように絶対的なルールがある場所でないとなりませんね。
エゴよりも大切なものがある場所でないと、エゴ対エゴをやっていたらジャイアンとはどこまでも平行線で切りがありません。私がエゴを出すつもりが無くても自動的に闘い出す人もいらっしゃって、対処に困ったこともありましたね。
私より優位に立てば、まさか私の注意欠陥が治る、少なくとも自分だけは被害を受けないとでも思っていらしたのでしょうか・・・。
ADDはプレッシャーでは治らない、むしろ悪化することが、全然分からないのですね。
誰もが自分の言うことは聞いて当たり前、ぴよよも自分の前では怠けさせない、とでも思っていらしたのでしょうか。
(自覚が無くて)どうにもならないものと闘ってるジャイアンタイプの姿を見ると、神様管轄の自然の摂理すら思い通りにしたがっているように見えるのですが、向こう様から見るとASもそう見えるのでしょうかね。
もう過去の人間ですが、精神論や根性論を語るだけで、5W1Hの不足を全部補った気分になってる人は悪気が無いだけにいまだ許せませんね。思い出しますね。
私は、目的にさえ叶っていれば何時間かかってもいい。精神論も5W1Hも両方が欲しいのです。
私が頑固でもあるのでしょうが、言われないと分からないからなのです。
>もう過去の人間ですが、精神論や根性論を語るだけで、5W1Hの不足を全部補った気分になってる人は悪気が無いだけにいまだ許せませんね。思い出しますね。
私は、目的にさえ叶っていれば何時間かかってもいい。精神論も5W1Hも両方が欲しいのです。
今、作業所に通って、正直言いますと、経済力をつけると言うより、「小学校」に通ってる感じです・・・・
(AS援助職との生活は、今思うと「託児所」でした・・・もちろん、向こうが保父さんで私が幼児です。)
やはり、リアルで5W1Hを教えてくれる、ぴよよさんが前に言ってた「学校」あるといいなぁと率直に思いますね。
・・・弟の、住所に戸籍移して、都会の発達障害支援センターに越境入学しようなかぁ。(県のは遠くて通えない)
今回の先生のお話で方向が見えてきました。
ジャイアン母の優しい相手は私。
>いずれも「本人が自発的に動くとケチをつけたり非言語的にいやな顔をする」一方で、共依存的に「相手にとって自分が必要」 なので相手自身は活き活きとしていることが多い。(そのくせ言語的には自分の優位を主張してジャイアンを非難するのだが)。
私は猛獣(母)を抑える為だと信じていて【必死】でした。
母の生活全般を支えて優しくする一方で、確かに私はケチをつけたり、嫌な顔したりすると(自分の正当性を主張して・・)母が黙ってくれることを喜んでいました。
母を抑える為だと言い訳だったのですね。(私が抑えなかったら、夫や世間に申し訳ないとまで思っていました)
>親やパートナーが非常に優しくてなんでもしてくれる場合に、本人の自覚症状としては「力が入らない」「意欲が出ない」という形でどんどん日常生活動作が出来なくなる。
私がジャイアン母をこんな目にあわせ始めていたという事ですね。
とても、すんなり心に沁みました。
>「これぞウィルス」と私は思う。
そうです。
私は母のウィルスになってはいけない。
私はまだ今の時点では【重症では無い】と冷静に自分を分析します。
ジャイアン母は本来、私の言うことなんか聞いてくれる相手ではないので、
どれだけ、私に世話になっても母はきっと自分の得にならなきゃスッパリ切るでしょうから。
でもこれ以上、私がお金で母を縛って、もっと精神的に母にしがみ付けば、私は完全なウィルスへと変貌するのでしょうね。
母の為でもあって、私自身の為なのだと心に入りました。
本当に、本当に、母を放っておけそうです。
気にならなくなれそうです。
先生、ありがとうございます。
micanさん、潔さすぎです。
息子と私の関係性もきっと、ジャイアン息子と優しい相手の私なのです。それをうすうす自分でも自覚していて、でもそれをすんなりと自分で認める事が出来ないでいるのだなぁと感じました。
でも、それを認めて、息子を放っていかないと・・・
私は、立派なウィルスです。