ADHD関連

精神疾患に見える発達障害シリーズ⑥

精神疾患に見える発達障害シリーズ⑥

自己愛性人格障害、境界性人格障害に見えるジャイアン

 さてシリーズの中心課題とも言うべき本題に入ろう。

 ジャイアン(自己正当化)型ADHDは環境と「インストール」した行動パターンにより多彩な臨床像を呈する。

 その中で、暴君的なパターンを身に着けてモラハラやDVの加害者となるのが表面上自己愛性人格障害と見えるタイプだ。「ごり押しすれば何でも思い通りになる」というパターンを不幸にしてインストールしてきたジャイアンだ。

 また、「周囲の(多くはASの)人を振り回して自分が努力しないで目的を達する」というパターンを身に着けたジャイアンは表面上「ボーダー(境界性人格障害)」に見えることも多い。

 いずれも、「自分が低く評価されたことには情緒的に過剰反応するのに、他者を傷つけたことは全く気がつかない」という状況理解の非対称性というジャイアン独特の特徴から生じる現象だと私は考えている。

 心療内科の3年間の臨床経験では、少なくとも自分で「AC」とか「境界例」とか「自己愛」と言って正直に受診する人はほとんど結果としてADHDだった。

 きちんと発達障害を除外する作業を進めたとすると、もしかすると「自己愛」や「境界例」はほとんどがジャイアンと受動型ASだったということになるのではないかという実感がある。

 逆に発達障害としてとらえれば、コーチングの中で改善する可能性は大いにあり、ケアできるわけで、私は臨床の場で自己愛や境界例と診断する前に発達障害を除外して欲しいとお願いしたい。


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コメント

    • mario
    • 2007年 9月 22日

    先生、ありがとうございます。良く分からずにメールにはボーダー的と書きましたが、どちらかと言うと「自己愛」的なんですね。
    ただ未だにどうしたら良いか分かりません。(元)パートナーとして相手を100%認めるのか(認めてあげたい)、客観的事実を示しながら状況的に追い詰めるのか(自己認識を持ってもらってコーチングに持って行きたい)。
    息子の幸せも考慮すると難しいです。まぁ、どうするにせよ、息子を介して元妻と綱渡りの付き合いを続ける必要がありそうです…

    • あひる
    • 2007年 9月 23日

    marioさん
    >客観的事実を示しながら状況的に追い詰めるのか(自己認識を持ってもらってコーチングに持って行きたい)
    どうしてなんだろうって思います。
    元奥様がご自分で困っているならと思いますが。
    それとも元奥様が困ったちゃんだから教育してあげないとと思っているんでしょうか?
    変わろうと思ってない人を無理やり変えようとするのは...
    私は元奥様がちょっと気の毒に思えます。
    離婚してまで元夫がこんなこと考えているなんて...
    marioさんが追い詰めるのではなくて
    本人が何かの事情で追い詰められた時とか変わらないといけないと思った時に
    (そういう日は来ないかもしれないけど)
    ここのブログを紹介するなりしたほうがいいような気がします。
    その時はmarioさんが元奥様のコーチングはしないほうがいいと思います。
    息子さんのフォローはまた別問題だと思います。
    夫婦揃っていないと子供はかわいそうっていうのはどうかと思います。
    私は親に
    「あんたたちがいるから離婚できなかった」と言われて大迷惑でしたよ。
    嫌がっているのにムリに夫婦を続けていたら
    元奥様が息子さんにそういうふうなことを言っていたかもしれません。

    • mario
    • 2007年 9月 23日

    あひるさん、ありがとうございます。
    ご指摘の点は重々分かっているつもりです。
    傍から見てて辛そうなんで何とかしてあげたいと思う反面、本人が求めていない事をするのは確かにおかしいです。何とかしてあげたいってのも、ASの愛着から来る余計なお世話なんですよね、きっと…(でも何とかしてあげたいと心から思うのも事実。)
    ただ、意図的に追い詰めないにせよ、元妻のゴリ押し要求(私にはそう見える)を叶え続ける存在であってもいけないのかなぁと。それと、シンプルに突き放す=結果的に追い詰める 事にもなりそうなので… きっと結果の意味が分からないままに苦しむんだろうなぁ(と要らぬ心配を)。
    ここしばらくのフォローが上手くいっているみたいで息子は最近は元気です。それだけが救いです。

    • あひる
    • 2007年 9月 23日

    詳しいことは書けないのでしょうね
    何が辛そうなのか...よくわからないです。
    (でも、それでも離婚したかったのですね。元奥様は。)
    もし追い詰めるというのが金銭の問題であるのなら
    お金が必要なだけでしょう(生活するのにはかかせないものだし)
    marioさん...お金のことなら尚更ですよ。
    それで追い詰めてコーチングなんでもってのほかだと思います。
    そうでない「ゴリ押し」は法律上でここまでだからと合理的に説明したらいいと思います。
    自分の気持ちを大切にしたいのはわかりますが
    相手は離婚するほど...なのです。

    • mario
    • 2007年 9月 23日

    書き難かっただけですが…お金の事ではありません(お金の問題も少しはあるけど)。親権と言うか子供と過ごす権利の話です。私の元で子育てして良いと双方で納得して先日離婚届けを出したのに、その後すぐに子供を返してって大騒ぎになりました。自分が納得した事、言った事をすっかり忘れたかのような振る舞いです。法律上はもう私が強くなってしまったので、突き放せば(子は渡さないと言えば)それまでなんですけどね。
    残念ながらまだ突き放す決心も出来ないで居ます。優しさか、ASの愛着か、ASの受動性か、未練か、ジャイアンにコントロールされているのか… きっとその全部なんでしょうけど。

    • hikari
    • 2007年 9月 23日

    マリオさん、横からすみません。
    あなたを見ていると、とても娘の元彼を思い出して、ダブリます。
    その人が言った言葉に私は(·_·)エッ……?と思ったことがあるのですが、その言葉は「背負うものが欲しい」でした。
    (?_?)
    これは、娘を人間として見てない言葉のように感じてしまったのです。
    誰かを背負うことで、自分の存在を自分で確認する行為に見えました。(相手は誰でも良い、この俺を頼ってくれる人が欲しい~と聞こえたので、ビックリしたんですが。)
    娘も彼の自己満足の道具にされたと、感じたようで、すぐに破局を迎えました。(即、終了ー!)
    ポイッ(/–)/ ⌒●
    お子さんのこともあって、気掛かりなのは分かりますが、元奥様の方が自律できてるように見えます。
    大人の女性が、元夫(元彼)に心配され続けるというのは、私は嫌ですね…。
    もう元奥様には新しい彼もいて、心配御無用なのではないでしょうか。
    ASの愛着でも、ジャイアンによるコントロールでも、何でも良いですが…。
    そうそう、娘が一番嫌がっていたのは、「私を勝手にカテゴライズして、決め付けた言い方をする」って聞きました。
    つまり「お前はADHDだから、こうだ」と、はっきりそういう言い方をされたそうです。
    それを聞いて私も「何を~?この素人の癖に勝手に!!!」と思いました。
    (ノ-o-)ノ ┫オリャ

    • あひる
    • 2007年 9月 23日

    お子さんはどうですか?
    お父さんとお母さんどちらの側がいいのでしょうか?
    法律上強い立場なら問題は何もないと思います。
    >残念ながらまだ突き放す決心も出来ないで居ます。優しさか、ASの愛着か、ASの受動性か、未練か、ジャイアンにコントロールされているのか… きっとその全部なんでしょうけど
    そうであるならば、marioさん自身の問題ですね。
    相手を追い込んでコーチングとか考える前に。

    • mario
    • 2007年 9月 23日

    hikariさん
    前にも同じ指摘をされましたね。私は背負うことを求めては居ないと思いますが、それでも娘さんの元彼と似たような状態かも知れません。私も上から見た物言いをすると言われます(これは男女差もあるかと思ってますが)。
    自分が元妻をあの状態に追い込んだ、それを見捨てても良いのかとずっと自問自答しています。ただ、皆さんからの答えは明らかでしょうね。それは見捨てるとは言わない、もうほっときなさいと。(相手に対するこう言う気持ちってADHD的には理解できない、気持ちの悪いものの様ですね。)
    YANBARU先生の言うところの「はっきりと言う」事で、今分からなくても将来の自己認識の種になるのなら、例え嫌われようともそれを続けようかとも思ってました。でも嫌っている人から何を言われてもきっと届かない。やはり(元)パートナーにできる事は、離婚を含めて相手を全面的に受け入れる事しか無いのかな?
    あひるさん
    息子はお父さんが良いと言っています。でも未だ3歳ですからどちらも選べないですし、本人に選ばしちゃいけないと思ってます。実際、感情を上手く引き出してやれば、どちらも選べない事が良く分かります。
    法律上は何も問題ありません。妻の要求をある程度受け入れるのか、完全に突き放すのか、私が決めれば良いだけです。だからこそ、苦しいのですけどね。
    やはりコーチングに持ってゆくのは無理ですね。素人だし、当事者だし。多分、私自身分かっていた事です。シンプルに息子の為になる事だけを考えて話を進めることにします。

    • 発達途上のさいころじすと
    • 2007年 9月 24日

    今、長年統合失調症と診断されてきたが実はASではないかと思われる成人の患者さんと関わっています。私としては患者さんが自身が多数派ではあり得ないことを受け入れ、自身の特性に合った形で生きていける道を模索するように援助したいと思っています。しかし、これまでの不幸な歴史が、患者さんの中に「正常」であることへの強いこだわりを作ってしまい、「病気」であることと「マイノリティ」であることを区別することを難しくしています。そのため、患者さんが自己を受け入れられるようにどう伝えていくのが良いか悩んでいます。
    何かアドバイスを頂けないでしょうか?よろしくお願い致します。

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