ADHDとアスペルガーの比較

ADHD

アスペルガー(AS

説明

行動原則

納得しないと行動しない。合理的で情に流されない。変化を好む

納得しないと行動しない。自分のこだわりに忠実。保守的。

ASは不合理でも押し通す。ADHDは多くは極端に合理的。

気分の変動

過集中と虚脱のパターン。過集中が短く単発的で激しい。

過集中と虚脱のパターン。過集中が長引く。

ほぼ共通するが、過集中の時間が違う。

多動傾向

刺激を求め頻繁にチャンネルを変えたりする。新しい物好き。引越しや転職、結婚を繰り返したりする。

子供のときにはあり。一つのことを保守的に続けることが多い。同じものを着続けたりする。

ADHDは移り気で多動、ASは保守的。

注意欠陥

時間を守れない。物を忘れる、失くす。非計画的。

時間は守る。決まりきった計画は出来るが、臨機には対応できない。

ADHDは場当たり的に不注意。ASは変化に弱い。

意思決定

不安は少ない。合理的・現実的・実際的・近視眼的。

迷う間は苦しむが、「覚悟」の形をとる。後悔はしない。

ADHDは「悩まない」。ASは「後悔しない」。

自己評価

不適応で低下する。悩む。多くがACになる。

不適応でも低下しないことが多い。悩まないが、身体症状で苦しむ。

ADHDは意識のレベルで悩み、ASは自覚しないが神経症的となる。

対人関係

全体に希薄、ドライ。情緒的に関わらない。一緒にいることが全て。極端に割り切ることが出来る。

愛着か無視かの両極端。命がけで愛着する。絶対服従か支配かになることが多い。

ADHDには人に対する執着は乏しい。ASには激しい愛着がある。

状況理解

「相手の気持ちが分からない」自分を有利にするための嘘はつかない。

正直、純粋、不器用。

情緒的でなく合理的。

状況は分かるが独特の理解をする。自分のこだわりに忠実。

自分を有利にするための嘘はつかない。正直、純粋、不器用。

「空気が読めない」とは言う。

ADHDは「分からない」。

ASは「納得しない」。

片付け

分からなくなり物を失くす。「片付けてもらえるのはいいが捨てないでほしい」。

一見乱雑でも物のありかは分かっている。「片付けられると無くなる」。

見掛けは似ているが、かなり意味合いが異なる。

物へのこだわり

物を集める。捨てられない。道具など実用的な物が好き。

愛着を持つ。自分の思い出などの象徴的な物への思い。

ASの場合は愛着、ADHDは実用。

物を捨てられない理由

「まだ使えるから」と言う。物の立場からの理由付け。

「(自分の思い出などの)思い入れがあるから」と言う。

ADHDは物の立場から、ASは思い入れとして捨てられない。

抽象性

あまりない。現実的・実際的・即物的。「空気は読むものではない」。

独特の抽象的、詩的世界を持つ。「空気が読めない」と言ったり。

ADHDは即物的、ASは詩的。

「文字通りに受け取る」

即物的に文字通り。現実的だが状況の部分が欠落。

言語的、字義的に文字通り。言葉に忠実で厳密。哲学的。

ADHDは即物的、ASは言語的、字義的。

強迫症状

時折見られる。(ACの場合など)

多くに見られる。ストレスで悪化する。

ASには多く見られ、ストレスで悪化する。

聴覚過敏

あまり目立たない。

多くに見られる。嗅覚なども。

ASには多く見られる。

偏食

一定しない。主婦になると、同じものしか作らない。

特徴的な偏食が見られることが多い。肉類や味の濃いものが好き。

ASには偏食が多い。

顔つき

目が離れてえらが張り、ネコ型の顔が多い。

細面に切れ長の目、あごが尖る。

(経験的に見られる)

服装

女性は派手。年齢不相応に若い。

地味で、モノトーンなどが多い。同じデザインに拘る。

(経験的に見られる)

キレる時

過集中で脳が疲労しているとき。過集中を中断させられたとき。不合理を強制されたとき。

過集中やこだわりを中断させられたとき。愛着が妨げられたとき。

ADHDは「暴発」。ASは「反発」。


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