AC、人格障害関連

自己正当化型ADHD被影響症候群

 以前にADHDの「AS被影響症候群」について述べたが、同じように自己正当化型ADHDにも被影響症候群がありうる。ある意味でASの場合よりも被害が大きい。

 ASの人は愛着で近い相手に支配的となったり、「こだわり」で強制したりするけれど、「本人も選択の余地がない」、「相手はかけがえのない愛着の相手として自分勝手な仕方であるが大事にすることはする」、「本人自身もこだわりで苦労している」ことが相手からも推察できるので、相手の痛みが比較すると少ない。

 自己正当化型ADHDは、「相手を落とすけれど、それは自分が上に立つことだけを目的としている」という感じで、相手は人間として見えていないので、ある意味愛着よりも相手のダメージは大きい。徹頭徹尾自己中心的だ。

 また自己正当化型ADHDは、「ADHDでありながら、自分の要求を通すためのノンバーバルな表現(表情や「言い方」などの感情表現)jを部分的に使える。繰り返し何度もしつこく言い続けたり、強い口調ですごんだりするのは、おそらく幼少期に「これは使える」と学習するのだろう。文字通り「ジャイアン」だ。ADHDのACや受動型のASなどはイチコロである。

 だから子供がADHDで、また思春期前後からADHDのACになると、ほとんど「家来」「下僕」状態で逆らえないということも起こる。ASの子供の場合にはその親に愛着を持った場合は同様だ。大人になってまで服従し続ける。

 ケアは、親(やモラハラの加害者)の正体と、自分自身の反応であることを客観的に理解することだ。何が起こっていたか、まず冷静に理解することから回復は始まる。

 自己正当化型ADHD当事者の立場を想定すると、「人をたいそう威圧して、情緒的に押さえつける」ことを実際に行動しながら、そのことに気づきもせず、相手の被害の重大さを全く自覚しないという意味で、「結局一度はみんなから完全に見放されるしか救いはない」という風に私は思う。

 私自身はそういう経過をたどって生きてきたので、今思えば自業自得、かえって嫌われるのが思春期前でよかったとも思う。


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コメント

    • 匿名
    • 2007年 4月 19日

    YANBARU先生、教えて下さい。
    私の小学校時代の同級生ですが、一流高、大学卒業するまでは全て順風に過ごしてました。幼少時特に変った行動はありませんでした。
    社会人になって仕事がうまく行かず、クライアントの求めることが読めない(相手の気持ちが分らない)ことに始まり、営業という対人がうまく行かず、自分をさげすみ、責めるようになって、うつになってます。
    自分の事を「変な奴」と呼んでます。専門医にASではないかと自身で受診し、テスト結果ASの可能性は0%と言われ今は本人は安堵しています。
    小学校時代は大変いじめっ子で、かつ口が悪く人を心底から傷付ける暴言を吐いてました。でも相手を傷付けてることに全く気付いてませんでした。
    成人した現在も暴言を吐くことが自制出来ず、周囲の人に無礼を働きます。
    最近彼は同窓会を開催することにし、幹事役を始めましたが、小学校当時にさんざん虐められたので良い印象を持ってないとだれも手伝う人が居ません。それでうつの相談を受けてた立場上、彼を補佐すべく私が手伝い始めましたが、その私に向かって特に人前で「役立たず」「使えん奴」などの暴言を吐きます。
    お祝い事があり、私が彼にお祝いした時も
    「なんじゃ、こんなもん。要らんわ!」
    と礼も言わず吐き捨て、その割には持ち帰り、後でメールでお礼が来ました。
    周囲の人達から
    「何でそんなこと言われてまで、手伝うの?」
    と言われるほど、人が聞くと驚かれます。
    でもその暴言を吐いてる本人は、その瞬間失礼だとは感じてなくて、悪気がない。後で指摘されると反省し、落ち込む。これを繰り返してます。
    「自分は非難は受け止められるけど、その原因である暴言を吐くという行動をとめられないことに問題がある」
    と自分で分析しており、「自分は無礼な奴」と表現してます。
    「自分は変な奴」「自分は無礼な奴」と自己分析し、「人を動かす」という対人関係をうまくすすめる手ほどき本を読み、自分を戒めてるのに改善出来ない。
    とても優秀な人がこれ程努力してるのに、その性格を改められないのはADHDなのではないかと思いますが、如何でしょうか?ちなみに大変しゃれっ気もあり、ブログはダジャレを連発してます。

    • ふぇありー
    • 2007年 4月 25日

    私自身、自己正当化型ADHDの餌食になった、自己正当化型ADHD被影響症候群のASなのですが。
    私は、当事者から出来るだけ逃げるという方法で、今はなんとか対処しています。
    しかし、私の子供たち(AS疑い)は血縁関係であるが故に、逃げるという事が出来ない状況にあります。
    子どもたちは物心ついた頃より、兄弟間で見比べられ続けています。本人は悪気もなく、子どもが傷つく(まして傍らで聞いている私が傷つくなんて)などとも思わず、平気で思った事をそのまま子どもに向けて言い放ちます。
    同じAS疑いの子どもたちですが、それぞれに個性があります。
    どんなに、否定されようが、怒られようが、見比べられようが自分を通す男の子。
    私が育てられなかった間に、自己評価をものすごく落とし、「どうせ僕なんか・・・どうせやってもダメに決まっている」等の発言が多くなっていました。自信を付けさせて、「どうせ」をやめさせるのに大変な思いをしました。
    私の前では、ハッキリと「○○○ちゃんは、だからむかつく!」と言います。多分父親のモラハラに対しては呆れていると思います。
    褒めてもらいたいがために(そうしないと、生きられなかった)自分を偽り、自分の居場所を作るためにお利口さんを演じる女の子。
    私の前では強烈なヒステリーや強迫症状を起します。
    まだ物事がわかりきっていないチビ(男の子)は、上の二人の様子を観察して、一番褒められるような態度を取っています。なので、一番評価が高く、出来が違うとまで言わせています。(実は一番厄介で、上の二人は子どもなりに苦労しているのですが)今のところは、何も言いませんが、その場所には居たくないという感情はあり、ほんの数時間が我慢できず「ママの所に帰りたい」と言うようです。
    こんな状況の我が子らをどうやって血縁である(父親であったり祖父母)自己正当化型ADHDから守ってあげられるのか、日々悩み続けています。
    先生のお答えは解ってはいるのですが、そこまで勇気と体力と気力のない、子どもを守れない母です。

    • HIKARI
    • 2007年 4月 25日

    夫の実家には子供がいません。だから、我が子に対する期待の大きさに私自身、驚かされたことがあります。
    しかも、その期待の対象はコロコロと変わるのでした。
    素直で成績優秀な方が誉められて、片方の方は、視野から外れるのが分かりました。
    私の下の子は、成績は良かったものの、言ってはいけないことも口を滑らせることが多く、お婆さんに「変わっている子だ」と言われ、軽蔑されているのも私は分かっていました。私は「あなたも充分変わっていますよ」と心で思っていても、聞こえない振りをしたり、やむを得ず、子供を注意したりしてました。
    特に嫌だったのは、身体的なことに対する言葉です。
    私自身、女性なのに身長が高く、昔はコンプレックスに思っていましたが、最近は女の子も長身の子が多く、私自身、コンプレックスではなくなっていました。
    しかし、お婆さんはいつも「女だから、あんまり大きくなる
    な」とか、「あんまり食べると、太るから食べるな」と、とても孫に向かって言う言葉とは思えませんでした。
    因みに私は太っていませんが、同居している長男のお嫁さんがポッチャリ系です。
    体型まで口を出され続け、我慢ができずに、夫に反論して伝言して貰いました。直接言うことはできませんでした。
    今でも、よそ様のお孫さんが優秀だとか、しっかりしてるとか、耳が痛い話をされると気分が悪くなります。
    夫に文句をつけてしまいますが、夫もそんな親を気づきはしてるものの、「悪意は無い」と受け止めている場合があるので説得したくなります。
    私も、自分を「自己正当化型ADHD被影響症候群」ではないか?と思いました。
    心が病んでしまった子供は、現在、完全に無視されている状況で、かえって助かります。でも、一応表面的には順調な子供には、物を送ったりして心を繋ぎ留めようとしているのが明確で、私は不愉快です。物を送られた子供も、迷惑がっています。

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