ADHD関連

コンサータの成人への処方①

 ADHDの注意欠陥に著効するコンサータを成人に処方して良いのかどうかについては、成人発達障害当事者には非常に切実な思いであり、現に私は18歳以上と18歳以下のそれぞれに十数名の処方をしている。
 
 コンサータは12歳までの「小児」として承認されており、13歳から18歳までも厳密には「適応外」になると私は思うが、私の処方は「適応外処方」であることは否定の仕様が無い。
 
 コンサータは中身は物議をかもした「リタリン」と同じものであり、成分は覚せい剤に近い。実際「薬物依存者はコンサータのカプセルを砕いて焙りで使用することもあると聞いて私も驚いた。

 徐放剤であるため、リタリンと比べれば退薬症状は弱いとはいえるが、依存性は確かにある。という意味では成人への処方は軽々にすべきでないというのが当然の見解であろう。

 平成21年3月、私は沖縄での「コンサータ流通管理委員会」の研修に出損なったため、高い飛行機代を払って東京女子医大まで日帰り出張して「コンサータ処方の登録医」の資格を得た。

 流通管理員会の先生方が法的、医学的、社会的なお話をされ、私はほとんと全部の先生に「コンサータを成人に処方することは?」と質問したが、全部の先生は「処方してはならない」とはお答えにならなかった。
 
 その後、実際私は本年3月以降にコンサータを処方しているわけであるが、私は成人への処方に先立ち、流通委員会の全先生に成人への処方についての助言をお願いする手紙を書いた。お返事は予想外に早く委員長先生よりあり、内容は「近く発足するADHD研究会で議論したい」というものだった。

 最近上記流通委員会が「議事録」を公開している。その中に「成人への処方を希望する医師よりの手紙」という形で議題に上っているが、おそらく私の手紙のことであろう。(1月と4月の議事録参照)
 http://www.ad-hd.jp/information.html
 (つづく)


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コメント

    • ぴよよ
    • 2009年 10月 20日

    ヤンバル先生。 まずありがとうございます!
    過去に、発達障碍と分かってからの新たな人間関係作りに失望してからというもの、精神安定や集中力の消耗等を避けるため、物事に感動するということを最小限にしていましたが、久しぶりに胸からこみ上げるような感謝を感じました。
    こういう話は脱線であると思いながらですが。・・・素晴らしい映画を見ても、半年に一回目が潤むかどうかでした。直面した人間には心の距離を取る一方が当然になってきていて、素直に感謝するよりも感謝すべき事をさせた私の落ち度はどこ、今後の私の義務は何、私に伝えるために選ばれた言葉の裏の感情的な真意は何、と頭の中がせっせと走ってる状態でした。何をしていても、心を乾燥させる(もっと具体的な表現もあると分かっていながら、心などと使ってごめんなさい。)ことで見せかけの安定をさせ、相変わらずの過剰適応に努めていたようなものでした。
    でも、ファンタジーでない、仮想ではない、実在の人間がしてくださったことで胸や涙腺が痛くなる程嬉しくなったのは、本当に何年かぶりです。
    私のように、既にリタリン無しでも現実に(生活と仕事の質を落しながら)対処してしまっている者にとっても、リタリン問題は生活に大きな動揺と不便を起こされた災難でした。
    リタリンが無くなったことで就労も断たれた人にとっては、損害賠償請求にも値する国の過失です。
    私達が生存する権利にも値する問題だと思っています。是非、追求し続けていただきたいですが、ヤンバル先生のお立場や風当たりが心配です。ご無事を祈っています。
    それにしても、コンサータがカプセルということも今知ったのですが、そのように開けてまで飲む者がいるのは聞き流せませんね。私にもっと感情的になる余力が残っている頃であれば、怒りに任せ直に挑んでかかって説教してやりたかった程です。
    更新をお待ちしながら、私はヤンバル先生のインフルエンザを疑っていたのですが、外れていて良かったです。

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