ADHD関連

合理的な思考①

 これまで最終的な解決策として、「合理的な思考が出来ること」がゴールであると説明してきた。ADHDたるジャイアンの救いは「片方の足が合理的である」ことにある。

 そこで今度は合理的な思考について具体的に考えてみたいと思う。

 合理的思考の一番のポイントは「本当のことに目をつぶらない」ということだ。

 ジャイアンは「否認」の一番強い人種だ。自分に不利な事実を認めることの困難さ、指摘した相手を責めたり、責任転嫁する対象を探し回る。得意の屁理屈で自分を正当化し、不都合な事実から目を逸らす悪あがきをやめない。

 不都合な「本当のこと」を消しゴムで消すために費やす努力は実りがない。一時の過集中状態が落ちついて来ると、結局自分の中の合理的な自己突っ込みからは隠れることも逃げることも出来ないので、「そんなことをしてどうする? 本当のことは消えないのに」という自己突っ込みが来て悪あがきは終了する。

 私は最初の大学は京都大学だったが、あの空間で学べたことのメリットの一つが、「どんなに不利なことでも当たっていることには認める」というコモン・センスがあったことだった。

 「どんなに不利で不都合なことでも、当たっていれば、本当のことなら認める」これが合理的思考への第一歩だ。

 最初は事後に落ちついて、過集中の嵐が去った後に(すぐに忘却するのではなく)自分の過集中状態での思路の狭さ、自分の偉そうな自己中さ、客観的合理的な思考の困難さをまず思い浮かべる。

 実際過集中状態では「自分のことを棚に上げて人にそんなことを言えるか?」ということが見えていない。落ちついて合理的な自己突っ込みが復活すると、「自分こそ何様だ?」「自分こそそんな立派なことを言えるような立派な行動をしているのか?」という当然の自己突っ込みが来る。これがジャイアンの一般的な思考の流れであり、最後の合理的な自己突っ込みが無いケースは「依存型」か「丸投げ型」ということになる。

 これがたゆまざる訓練により、徐々に「直後」となり、「ほぼ同時」から「事前に予測」まで行けるような努力を続けるしかない。


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コメント

    • 2008年 12月 13日

    やんばる先生ありがとうございます。
    このエントリーはまるで、今の私に対するメッセ―ジのように受け取りました。
    私自身音大を出ていない・・・という事は本当の事であり、その事を隠し続けて講師活動をしていくよりも、その事を生徒さん達に宣言しても大丈夫だと思えてこそ、本物の合理的思考と言う事になるのでしょうか?
    実際生徒から聞かれたときは、「私音大出てないんですよ」とは、言ってますが、聞かない人へは、「先生どこの音大出身?」と聞かれるのではないかと、ビクビクしてる私です。
    結局、そういう単純な事(私にとっては、全然単純ではないですが)が出来てからこそ、本物の合理的な私になれるのだ
    ・・・と頭で理解はしてますが・・・

    • あまがえる
    • 2008年 12月 13日

    「どんなに不利で不都合なことでも、当たっていれば、本当のことなら認める」
    こうでないと先へ思考が進まないです。大切な態度だと思います。

    • 2008年 12月 13日

    先ほど仕事から帰り着き、又、ここの合理的な思考のメッセージを読みました。
    今朝初めて読んだときは、私の音大云々・・・へのメッセージだと勝手に受け取ったのですが、
    今読んだ感想は、そんな事よりももっと重大な私の生き方そのものを問われている気がしました。
    私の生き方そのものが、
    本当の事が見えてなく、たとえそれを人から指摘されても認めたくない、
    最近その事がやっとわかりかけているにもかかわらず、
    自分のことは棚に上げて、他人のことはよーく見えていて、
    母は依存型だなとか、夫は受動型とか・・・
    私はきっと、丸投げ型なのだと思いますが。

    • mican
    • 2008年 12月 14日

    今年の始めに夫がASなのではと疑う切欠の大喧嘩がありました。
    同時に自分のADHDを知る事にもなるのですが。
    夫は椅子を投げ、壁を殴り、暴言を吐き、怒鳴り、それは酷い姿でした。
    そして家出・・ここ何年かこういう癇癪が減っていたので、驚きました。
    私はいつもの「のび太」を装って、自分から謝りました。
    何も悪くなかったし、実は当の本人二人供「何を」喧嘩してるのかさえ解らなかったのに。
    とにかく怖いことから逃げたくて私は謝ったのだと思います。
    実は私はジャイアンで、のび太を都合のいい時だけ装うのではないか・・そう自分に突っ込んでいます。
    私はあれから何かにつけて「椅子」を持ち出し、夫から謝罪の言葉を期待しました。
    「もう椅子投げたりしないでね」「堪えられないほど怖いから、次は離婚だよ」しつこく言っていたと思います。
    その度に夫は頷いていました。特に言葉はありませんでした。
    ところが・・夫が「今までなんとなく聞けなかったけど、椅子って何?」と言い出したんです。
    衝撃でした。聞けば喧嘩した事は覚えているけど椅子を投げ、壁を殴った事はすっかり忘れてしまってるんです。
    「そんな酷いこと俺しない」と笑ってます。嘘を言っているようには見えません。
    そして、「記憶に無い」のであって「忘れたわけじゃない」のだそうで、この言葉に拘ります。
    こんな事ってあるのでしょうか?
    いったいこれはどう解釈すればいいのでしょうか・・
    夫は嫌なことから逃げているのでしょうか、それとも私は騙されているのでしょうか・・
    それとも、これも障害でパニック状態の記憶が単に無いのでしょうか?
    しかも、何故喧嘩したのかを確認するとやっぱり解らないらしく・・
    説明しようとするといつもの煩がりモード(イライラ)になってきましたが
    私が納得しない様子を察知できたのか「じゃあ、いいよ、聞いてあげるよ」と言いました
    実はこれにも私は納得いきません。(あなたのせいなのに・・と思ってしまった)
    喧嘩の原因は夫が状況を理解できずに小パニックになっていることに気がつかず、
    私が怒りをぶつけ、彼が大爆発を起こしたというものです。
    喧嘩の経緯と原因を説明すると「俺はなんて可哀想なんだ」と言ってました。
    続きます。

    • mican
    • 2008年 12月 14日

    わたし、本当は納得していません。許せなくてネチネチ文句言ってのだと思います。
    私が酷い事を一方的にされたと思ったほうが自分の気分が楽なのだとも突っ込んでいます。
    私に腕力があれば恐らく同じ事を夫にして絶対に暴れたと思います。それくらい二人とも制御できない癇癪でした。
    私の中では納得いかない気持ちと先生の言葉の「自分こそ何様だ?」「自分こそそんな立派なことを言えるような立派な行動をしているのか?」という自己突っ込みがせめぎ合っています。
    >「ほぼ同時」から「事前に予測」まで行けるような努力を続けるしかない。
    こうなりたいです。
    記憶の無い夫ですがどうしたらいいのでしょうか、この事はもう触れないほうがお互いにいいのでしょうか・・私も忘れるべきなのでしょうか・・

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 14日

    私も、“忘れ”経験あります。
    しかし、きっと私はmicanさんのご主人とは価値観や地雷が違うと思うので、参考にならないと思うのですが・・・それでよければ。
    “忘れ”は、思い出すのも嫌なほど、忌まわしい経験ですね。
    私はADDもあるので、大抵一つの時間にこなせない度、重要にこだわってる用件を複数抱えたときに顔には出さずにキイイイーッと頭の中だけでヒステリーの波を起こします。
    そして過去に用件を全部こなせなくて、同じように気が立っている人間に「だから・・・っていつも言ってんだろうが!」みたいに追い打ちを掛けられたときを再燃させます。
    また言われるかもしれないときに、先に頭を防御するのです。
    それすら邪魔されたとき、周囲に悪意すら感じます。切れたとして、切れ方も覚えていられなくなります。
    しかし、三ヶ月くらいで思いだし始めます。
    その場では許容量オーバーなので、責任持って最後まできちんと振り返り切れません。それに、その前までしょっていた用件に頭はかかり切りになるのです。
    用件を終わらせ、関係各所に合格を貰うと初めて笑顔で誰にでもにこやかに、過剰適応の顔色伺いを再開できるのです。
    トラブル回避のためには、いつも同じコンディションでいたい、だからハプニングを招くような、誰がリーダーか分からないような煩雑な現場は大嫌いです。
    私は勤務後も目の前で動き続ける家族は居ません。頭を自分に使えますので、そういうあいまいな記憶はしつこく思い出せます。そして独りで不機嫌に・・・。
    しかし、家族がいれば、あるいはご主人の頭の中すらご自分で誤魔化している可能性はあるかもしれませんね。
    それにしても、酒乱にでもなっていない限り、ご自分をいじめる意志の無い相手に暴力は、ずるいですね。
    私は、悪意を感じた相手には若い頃は切れて、今は悪意の確証を引き出す方法を黙って考え始める行動化に出ることがありますが・・・でもそんなにそんな事例は無くなりましたが。
    でも、夫婦は愛着関係です。
    笑顔でねだるあいまいな許しではなく、信頼関係を作らねばならない関係のはずです。
    私なら、相手が大泣きするか、一念発起してASの診断探しと勉強を始めるまでAS対ASの頭脳戦をするような気がします。そして双方ともうつで撃沈かもですが・・・。

    • 2008年 12月 15日

    >夫は嫌なことから逃げているのでしょうか、それとも私は
    騙されているのでしょうか・・・
    私も初めは母はいやな事から逃げていて、母から私は騙されている・・・と思ってました。
    ウチの母も私に対する虐待の行動やら言葉について全然記憶にないと言うのです。
    又、最近では、「私は頭悪いからあんたみたいに色々な事を考えられない」とも言います。
    でも、やんばる先生の前に仰られていた、母は脳の障害だったのだ・・・と言う言葉に救われました。
    そして今、私は母に対しては、人の振り見て我振りなおす・・・の精神です。

    • mican
    • 2008年 12月 15日

    ぴよよさん、nさん ありがとうございます。
    なんだか、自分でも訳が分からなくなってしまって涙が出ました。
    本当にありがとうございます。
    AS夫との相互理解の難しさを痛感しています。
    なにしろ、当の本人に記憶は無いし、説明すれば責めてるみたいに受止められるしで
    私は何ヶ月もカゲロウに向かって、文句(意地悪)を言ってたのかと・・
    怒りとかではなくて、途方に暮れてしまいました。
    なんというか・・本当に・・どうしたら、解り合えるのか・・
    ぴよよさんのお話しと同じ経緯だったと思いました。
    私自身はそんなに追い詰めているつもりは無かったのですが
    夫からすれば怒っているときの私の姿を鬼婆のように思っていて、本気で恐れているようです。
    >同じように気が立っている人間に「だから・・・っていつも言ってんだろうが!」みたいに追い打ちを掛けられたときを再燃させます。
    あの時、夫は間違いなくこんな風になっていたと思います。
    仕事のことで何年も夫を責めました。
    ASを知るまでは夫の話し方や素振りから、人の心が想像できない部分があるなどと思いもしませんでした。
    わざと、面倒だから仕事の関係者に迷惑を掛けても平気なのだと勘違いしてしまっていたんです。
    トラブルが起こって私が文句を言うと「煩い、解らない、違う」と大抵夫が否定的なので、勘違いを強めてしまいました。
    こんな我が侭では軌道修正してもらわないと、この先大変なことになると恐怖に思い必死に説得していたつもりだったのです。そんな上目線で怒ってなんて、いないつもりだした。私が言わなければならないと思って、一家を背負ったつもりで私は私なりに必死でした。
    夫は夫なりに必死だったみたいで・・だから、こんなにも努力してるとアピールするかのように見当違いの方向で無理(体を酷使)をしていて、意味が解りませんでした・・
    いつも長くてすみません。

    • mican
    • 2008年 12月 15日

    勘違いから夫を必要以上に責めたのはいけない事でした
    そういう意味では「俺はなんて可哀想(何も解らなくてという意味だそうです)なんだ」という言葉も夫の状況になって考えればそうなのかもしれません。
    風のガーデンの学くんを見ると夫に重なります。
    夫に「あなたを煮詰めたらあんな感じ」と言ったら
    「人間は食べ物じゃないから煮詰まらない」と言われました。
    夫は決して私の立場になってイメージしてくれない(出来ない)ので、
    私ばかり夫の立場を考慮してるという、どこかで「自分ばかり損」という気持ちを持ってしまいます。
    状況が解らない夫の「心が小さいヤツ」とか「しつこいなー」という言葉にも一瞬キッと怒りがわきます。
    夫に逆の立場ならをしつこく聞いたら、いつもの「逆の立場になってないから解らない」を繰り返してましたが
    私が椅子を投げて、壁を殴ったらどうするの?と言ったら
    「離婚する」と即答して、マズイと思ったのでしょう、慌てて「反省してもらって二度とやらないって誓ってもらう。それで許す」と言ってました。
    それから、夫には私の言ってることが解らないときは早く言って欲しいと言いましたが・・
    夫は常に怒られるかどうかばかり様子を見て「黙ってる」ので、意思疎通ができません。
    nさんの言う通りです。
    無いものを責めても仕方ないですものね。
    本当はこちらの心労も正確に理解してくれるだけで、いいんですけれど。それだけで、どれだけ私も納得できるかと想像します。意地悪な気持ちも全く持たなくなれるだろうと・・って、無いことを望んでも仕方ないんですけれど。
    いつも一人相撲みたいで、不安で、寂しい気持ちにもなります。
    意思疎通の具体策を考えなきゃ・・と思っています。

    • pal
    • 2008年 12月 15日

    努力家のスタイルを身につける、というのはよくわからず、たぶん不可能かと思いましたが、訓練によって「事前に予測」まで持っていくための努力、というのはよくわかりました。可能かどうかはよくわかりませんが。
    また本人の自覚なしにはどうにもならないので、周囲がどうそこへ持っていけばいいのか、褒めると安心して丸投げや責任転嫁状態への突込みをやめてしまうので、どう褒めていけばいいのかもまだよくわかりません。
    現実から目をそむける依存型・丸投げ型も身体症状がでるし、ジャイアンも身体症状がでるのなら、前者の方が楽でいいなあとも思いますが、より後者の方が多数派に本質的に近づこうという気持ちや正義感?が強い?ただ前者の方が一見多数派に受け入れられやすいので、得している様にも見えます。

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 16日

    micanさん、心労お察しします。
    私、大していいこと書けませんが・・・micanさんの気持ちの負担が軽くなることも書けませんが、あまりご自分を責める気持ちを強めないようにお願いしますね。
    ご主人と、ぴよよは、価値観も性格も、たぶん別個です。思考回路、あくまで回路だけが似ているとお思いくださるといいのではないでしょうか。
    ぴよよがインターネット以外で憤るのは、想像上に仮定した人や、過去の人、世間様の中に住む一般市民などです。身近に接して利害関係を共にする同僚も一般市民の人達ですが、家族ではありません。
    ご主人の憤りは、(分からないでもありませんが)安全地帯の中の手の届くところにいる家族に向かっているようですね。
    私のような、行動的でない者にとっては、手近にフィードバックをくれて、味方してくれて、甘えればコーチもしてくれる人間がいるのは、恐らくとても助かる思いをするでしょう。例え、憎まれても手放さない方法を考えるかもしれません。ASにとって、それほど日常側にいる人とは衣服のように当たり前な存在なのではないでしょうか。
    服に人格があったとして・・・着られるのを嫌がったとしても、着ている服を今すぐ脱ぐ気にはなれないようなものだと思います。
    micanさんの文を読んで思うに、これは私が日々職場で子ども達との関わりで感じている気分に近く感じてしまいました(ごめんなさいm(_ _)m)。子ども相手だから仕事として私は引いたり押したりしますが、大人相手が毎日は、想像できませんね・・・。
    続けます。

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 16日

    続きます。
    >夫は決して私の立場になってイメージしてくれない(出来ない)ので、私ばかり夫の立場を考慮してるという、どこかで「自分ばかり損」という気持ちを持ってしまいます。
    ここです。
    ここが、私の心にエコー付きで響いてくるようでした。
    私も、大人相手には私の立場になってイメージされたいです! そんな癒しを求めて待って・・・諦める独り身です。
    「損」は、仕事として、そして子どもの成長のためなら納得できるのです。私も若くて発達障害を知らなかった頃は、多くの先輩職員を混乱させました。彼らの多くがもう私の顔も見たくないであろう中、許してくれた一部の先輩職員の恩を思って、子どもの問題行動(と保護者の・・・・)に対しても冷静さを保つ努力を続けられるのです。
    それに引き替え、そもそも納得ができない環境は、辛そうです・・・。
    求めても無いものばかりでしょうか・・・?
    求めて得られるもの、私は昔、診断と障害理解のための情報を、探して喰らい付きました。意地でした。(リタリンと当事者友は無くなりましたが。)生産的ではないですが、それでいくつかのものを人に証明はできました。過ちは過ちですが、その原因を「分からない。ごめんなさい。」で済ませない態度は見せられました。
    もうmicanさんには何も言えませんが、ご主人には(奥様泣かせっぱなしでいいの?)と言いたいですよね。言えませんが。

    • kei_
    • 2008年 12月 16日

    ぴよよさんからmicanさん宛のコメントを読んで。
    >安全地帯の中の手の届くところにいる家族に向かっている
    ・・・私が対峙しているパートナーがAS的な回路の人なのかは、はっきりしていませんが、確かに「安全地帯」のみで表出しているんだろうなぁ、、と思います。
    >手近にフィードバックをくれて、味方してくれて、甘えればコーチもしてくれる人間がいるのは、恐らくとても助かる思いをするでしょう。
    ・・・たぶんきっと誰しもが、そんなパートナーを求めているんじゃないのかと思ってもたり・・。
    私の場合でいうと、関係がこじれる前は、私がしてもらう側だったと思うんです。そして、いざそれが逆転してみたら(私が聞く側になったら)
    私は相手の心情を全然読み取らず、自分のペースで聞き、自分の考えを述べる!!
    しかし何時間聞いても、「聞いてくれない!」と言われるとこちらとしてもかなりしんどい!!
    結局、聞いてほしいことは、「察して」ほしいから、言ってないんだ!!と最近解かってきたんですよね・・。
    そして、それは「感情」。
    不愉快だった!とか、腹が立ったとかを言わずに、状況説明ばかりや他者への文句、悪口の嵐、、そこからいかに「自分はどれほど頭にきているのか!!」を汲み取って欲しい・・んじゃないのか、、と。
    だからなのか、先日いつものように、長くなりそうなときに、「で、誰がおもしろくない思いなの??」と聞いてみたら、自分だ!!とキッパリ言い切って、それで話が終了しました!!(笑)
    もしかして、本人は今までずっと、ちゃんと感情を表現してきたつもりだったのかな、、、と一瞬思いましたけど・・。
    私としては、
    状況説明はほどほどに、
    文句・悪口はできれば抜きで、
    アナタの感じたことをメインに話して頂けたら、、、
    という気持ちなわけで、
    それには私の「聞き方」にも一工夫必要かな・・と思いはじめてきたところです。

    • 2008年 12月 16日

    私、人に自分の思いをしゃべったり、又状況説明するトークがとても苦手です。
    人前で本を読んだり、あらかじめこういうことを言うと決めて話しをする・・・と言うようなスピーチは、あまり緊張せずに出来ます。
    人と話す事は大好きなのですが、
    いざ自分が話す時になると、まず、自分の言いたかった事を途中で忘れたり・・・
    そして、「私が伝えたい事がちゃんと伝わっているだろうか」と不安になり、「ごめんね。私、人に伝える事が苦手なの。」等と言うと、「いやいや、あなたの言いたい事良くわかるよ。」と肯いてくれる人のことはとても信頼できます。
    でも、私が話してるときに相手によっては、口では決して言わなくても
    「この人はいったい、何が言いたいのかさっぱりわからない」と言うような表情をする人もいるのですよね。
    そういう人に対しては、やっぱり私の話がわかってもらってないのだ・・・と、
    そして、どうしたら、私は、話し方が上手になるのだろうか?と思ってました。
    kei_ さんのおっしゃってる、
    >状況説明はほどほどに、
    そして、
    >アナタの感じたことをメインに話して頂けたら・・・
    勉強になりました。ありがとうございます。

    • mican
    • 2008年 12月 17日

    ぴよよさんの説明とても分かりやすくて、参考にさせてもらっています。
    前の発言(丸投げと利用)の時に言われていた・・
    >私の何をどこまで引き受けてくれるかで、喜んだり心の距離を取ったりしていた部分がありました< 夫が私に対してこんな感じだと思ってました。 混乱による小競り合いは日常茶飯事ですが・・暴れる程の大喧嘩は5年に一回くらいです。でも見事に定期的にやってくるので、これもまた私には不思議でした。 多分、普段は私が夫を思っている以上に追い詰めているのかもしれません。 夫は私に怒られないよう検討外れに気遣っている様子で、常にストレスが溜まりに溜まっていて、忙しいときに火に油を注ぐような事件があると、爆発・なんでしょうね。 ストレスなら誤解は解きたいと・・ちゃんと話そうと思い、夫にいくつかの質問をしてみました。 ところが、私には夫の返答の意味が全く理解できず、質問に質問を重ねていくうちに私も何が聞きたかったのか解らなくなってしまいました。 夫がイライラしだして、とうとう私も混乱し、ムカムカしてしまいまして・・ お前の言い方が悪いから解らないんだ!と怒りむき出しの意地悪を言ってくる夫に対し、 私は(もう、いいよっ勝手にしなよっ)と心で叫び、投げ出したく、また泣きたくなってました。 それが・・バトル開始なのかと思って黙っていたら、 突然夫が 「頑張れ」 と私に言ったんです。 おかしな話ですよね。敵からエールを送られたみたいになって・・ 「俺も何が言いたいのか、聞くよう努力するから」と言われて、 これで我に帰りました。 私はYANBARU先生の仰っていた事を何一つ実践出来ていませんでした・・ 向き合って、落ち着いて話してるのに、お互いに言ってることが解らない。本当におかしな夫婦です。 チャンネルがなかなか合わない。夫は私の言葉の「意味」を受信できないし、私は発信が苦手。書くのは何度でも書き直せるから、まとまりやすいのですが、瞬時に変わる言葉のキャッチボールは本当に苦手です。私が混乱してしまいます。 夫から「ただし、一回でまとめて聞いて、混乱するから」と言われました・・・ それが私には難しいんですが・・・・。 >たゆまざる訓練 ですよね。あきらめずに、まとめて、再び挑んでみようと思います。

    • kei_
    • 2008年 12月 17日

    昨日、書き込みで
    >状況説明はほどほどに、~
    >アナタの感じたことをメインに話して頂けたら、、、
    ・・・なんて書いて、
    じゃ、自分はどうなの??と自己突っ込み入っていました(笑)。
    自分はちゃんと他者に解かるように話をしているのか!?
    自分で出来ないことをパートナーに要求しているのか・・・?!
    私もnさんと同じように
    >あらかじめこういうことを言うと決めて話しをする
    ときは、あまり緊張しないので、例えば電話で何か問い合わせをする時などは、質問する事項をあらかじめ箇条書きにしておいてかけるようにしたりすると、スムーズに終了します。
    が、一般的な会話ではやっぱり言い忘れや(途中で何言おうとしてたんだっけ??みたいな感じで話が横道にそれていく)、後から自分が話そうとしていたことは別のことだったよなぁ~、とかも(笑)。
    こちらへ書き込みが出来るようになって、自分のクセにも気が付きつつあって、、、
    自分だけわかるような文章が多いこと、多いこと!!(爆笑)
    いちおう昨日は、聞き方に工夫しよう、、と自身の態度にも目が向いていたので「セーフ」でしたが。
    話、変わって・・
    micanさんのところ程ではないのかも、ですが、
    >ちゃんと話そうと思い、夫にいくつかの質問をしてみました
    ・・が裏目に出て、ますます険悪な状況に陥ったことが何度もありました。
    そもそも意志の疎通がうまくいっていないので、それに輪をかけて自分の言っていることが通じていない!!となって
    いよいよもって怒り爆発!!もしくは、諦め・放り投げ、、。
    今はあまりないですが、それでも時々危ないムードのときは「深追い」しません。(笑)
    私サイドに精神的な癒着(相手も、かもですが)があってそうなるのかな・・と思う部分も感じているので、あえて人間距離をとったほうがいいのか・・?
    と実験??途中です。
    お互いに険悪になりたいわけではないので・・・。

    • kei_
    • 2008年 12月 17日

    上記、自己コメント補足・・
    険悪期にさんざんな気分になって、
    いいことなんてないように感じていましたが、
    そのおかげで、自立の道へ進もう!と思えたし、
    あれがあってこうして理解が深められてる部分もある、
    と、とりあえず良いほうに解釈しています。
    (っていうか、そう解釈したほうが気分も身体もラクだろうし~~。笑)
    でも、また再び・・・って言われると、もういいかな~って思いますけどね。

    • 2008年 12月 18日

    先ほどの続きです。
    私はそのような話を聞きホントにびっくりしました。感動しました。
    果たして、私は息子の事をそこまで思いやってるのだろうか?口では、息子の事を思いやってるような事を言いながら、又、ここにもそのように書きながら、
    でも、息子からしかもそんなに反抗されて、とっさに「お母さんはそっちの本当の気持ちが言える君の方が好きだよ」なんて・・・
    たぶん私には出来ません。
    そして、自分の子どもの頃を、思い出しました。
    私もちょうど今のうちの息子と同じ頃、相当母に反抗してました。
    でも、母は私に、私以上ひどい言葉を私に浴びせつけてきました。
    これ以下は、又今の私に戻ります。
    もしその時上記友達の息子のママのような対応をウチの母がしてくれていれば、今のような私のAC感情はないのでしょうか?
    それとも、
    もともと発達障害の私には、もしもそのようなすばらしいお母さん(たぶん多数派?)に育てられたとしても、やはりそれはそれで、他に屈折した部分が出てきていたのでしょうか?
    言い換えれば、私は本当の意味の愛と言うものを知らないだけだったのでしょうか?
    それとも元々愛と言う感情を持ち合わせていなかったのでしょうか?

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 19日

    当事者の文を何年かこうして読んで思うに、発達障害者にとっては特に母親と配偶者は、どんなタイプと組まされても完璧に“相性が合う!”と思い合える、存在を喜び合える関係にはなれないものなのかな・・・。
    すごい失礼な仮説ですよね。
    この世に産んだのは誰だと。
    余所より手が掛かるがために、親の人生を食い逃げしたような育ち方をしたのはどこの誰だと自分に言いたいですが。
    合わない当事者が多いのは事実。
    私の母親のように、思考の先回りが早すぎて「働けるのは幸せ!」「食べられるのは幸せ!」を強調しすぎて、私が自分からは簡単には退職しないと分かった今でも言い続けるのは不満ですが、子どもの頃の私には確かに先回りして見通し持ってビシビシ鍛えることは必要でした。
    でも連絡は寄越せと催促し、連絡すると条件反射で私の欲求不満が「コミュニケーション辛い。」「KY辛い。」と嘆き、そこから絡まりをほぐすような、カウンセリングのような聞き取りも分析もフィードバックもヒント出しもステップ化の提案も(一般市民なので当然)できないくせに、また上記を繰り返すのも、何年繰り返しても不満なものは不満です。
    母の期待している私の近況は「幸せ!」「人生って楽しい!」「人間大好き! 小さなこと気にしない! ADDもくよくよしない!」「だから結婚してももう大丈夫! お料理教えて!」とでも言って欲しいのでしょうが・・・誰が言うか!!
    誰が、いつ、どんな努力で到達するのか!!
    申し訳ないけどイライラする!!
    永遠に完成しないパズルのようですね。
    せっかく何割か合わせても、合いそうな素材をチョイスしても、どこかで不一致が出る。多数派の中途半端さ、当事者の認知の歪みや盲点、男女の特性の違い、住む世界の違いetc。何かが合わない!
    完成しなくて帳尻が合わないなら安心できないので欲しくありません。しかし、どこかでパズルはめをやっていないと、抑うつも再燃も際限なく溜まり、時にエスカレートするんですよね。自分を罰するかのように。ああうっとおしい。

    • 2008年 12月 20日

    ぴよよさんの
    >母の期待している私の近況は「幸せ!」「人生って楽しい!」「人間大好き! 小さなこと気にしない! ADDもくよくよしない!」「だから結婚してももう大丈夫! お料理教えて!」とでも言って欲しいのでしょうが・・・誰が言うか!!・・・
    私が母に思ってる事をそのまま言語化してくださいました。
    ありがとうございます。
    又、ウチの母、私のACを母に訴えるようになってからのここ2,3年新興宗教にはまり、
    「・・・出来て、幸せ」等と言うようになってきました。
    母から、子どもの頃は相当な仕打ちを受けてきた私は、母の本性をよーくわかってますので、母自身心からそんな幸せ等という気持ちがあって発してる言葉なのかどうか・・・?疑問です。。。

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 20日

    >母の本性をよーくわかってますので、母自身心からそんな幸せ等という気持ちがあって発してる言葉なのかどうか・・・?疑問です。。。
    私はそういう人、宗教にはまってしまわれた人を身近に持ったことはありませんが、nさんが直感的に(これは違う。)とお思いになったのなら、その思いを正直に持ち続けたほうがよいと思いますよ。
    そのほうが、nさんの心の健康に良さそうな気がします。
    いくらお母様がnさん以外の人への態度を変えたとしても、良い行いになって落ち着いてきたとしても、nさんへの接し方が変わらなければ、その宗教はnさんにとっては利用する価値の無い、役に立たないものではないでしょうか。
    その宗教がいかほどの力をお持ちか知りませんが、本当にお母様の心の底から変えてくれるものであれば、過去から逃げずに、過去を丸投げせずに、過去と静かに向き合いケリ?をつけたくなるものだと思うのです。だからnさんに押しつけや丸投げをしなくなっていき、態度は変わってくるものだと思うのです。
    いや、私はそういうものの立ち直りの心理などに詳しくないんですけどね。
    進展がどうあれ、直感が(もう大丈夫!)と言うまで、そっとしておけばいいのではないでしょうか。ご自分の財産は守るなどしながら・・・。
    私の母は、まがいなき本心です。信念です。だから強い。
    そして聞き上手なのでよそ様の情報収集に長けているので、前向きでプラス思考な成功談も耳にするので、私にできないはずはないと思い続ける。この信念があったから、受け身の私は背中を押されて社会に出られたわけですが・・・。
    視点を変えるなら、弟たちにとっての私こそ、ADDから始まり発達障害だの当事者自助団体だの、ウィスクRだのどこそこ病院の何Drだの誰々の本だの、怪しいことを言い出した手の付けられない人かもしれないのです。
    しかし「どう思ってるかはっきり言いなさい!」と向かっていっても言わないし・・・。どうせエイリアンなんですよ。

    • 2008年 12月 21日

    ぴよよさんご丁寧にありがとうございます。
    ぴよよさんのコメントを読みどうやら、母はこれ以上にはなるのは無理ではないかな・・・と思えてきました。
    きっと母にとっては、
    宗教に染まり、自分の表面意識を変えることで精一杯。
    そのすぐ下にある中面意識(過去の自分の気持ち)には、目をそむけ続けている・・・と言うか、正当化しようとしている。
    なので、ずっと底にある潜在意識までに目を向ける・・・なんて到底無理のような気がします。
    でもかといって私自身自分の潜在意識がどのようなものなのか・・・?
    最近、私自身表面意識では、発達障害の私にピアノというものに出会わせてくれた母に感謝しなきゃ・・・等と思うように努力してます。
    ピアノのおかげでACになったのも事実ですし、又ピアノのおかげで収入を得られてるのも事実ですし。

    • 2008年 12月 21日

    何度もすみません。先ほど私コメント書きましたが、
    ぴよよさんへの攻撃では決してないですので・・・
    ぴよよさんのお母様への思いのコメントから、私がイメージした私の母親への思いを書いただけですので・・・
    自分がコメントした後、又、ぴよよさんのコメントを読み直し、
    ぴよよさんへ私自身の本当の気持ちが伝えられただろうか・・・?と、少し不安になってしまいました。
    反省です。私自身こういう時、私の注意欠陥症を感じます。

    • ぴよよ
    • 2008年 12月 21日

    いえいえ、全然ご心配なく(^^)/
    攻撃だなんて思いませんでしたよ。大丈夫です。心も認識もいろいろ揺れるものなんです。
    私もいまだそうです。
    ピアノは・・・懐かしいw
    私はピアノ(の腕)を捨ててしまった人間です。
    頭の中も家の中も常に仕事の残像でバチバチしすぎて、片づかないので手が回りません。
    ADD/ASの理解にも忙しかった・・・。
    月謝を払った親にはいまだ申し訳ないですが、それで練習を気にして心身壊して、綱渡りのような自立を放棄することがお詫びにはならないと考えています。
    しかし今でも時々頭の中に勝手に曲が流れるんですよね。
    楽譜も浮かぶんですよ。
    生演奏聞くのはもっと嬉しいし。ショパンとか。
    ピアノは私の感性を育ててくれた、懐かしいお師匠です。
    ピアノの先生も優しかったし・・・。
    nさんたち、ピアノの腕がある当事者の皆様、私の分も、楽しんで、生かしてくださいネ(*^_^*)♪

    • 2013年 7月 19日

    こういう記事をいつでも読めるのは本当にありがたいことです。このシリーズと「他者へ」のシリーズは私の現在の課題です。
    そうは言っても実行するのは難しい。投げ出して目を背けたくなるのです。その上情けないことにすぐ忘れてしまうのです。そういう時はその都度また読みに来るようにしています。
    まだまだ「消しゴムで消そうとしている本当のこと」も「消してしまってなかったことにした本当のこと」も沢山あります。実りの無い行為だとさすがにもうわかってるのに何故止められないのか…。
    先は長いです。

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