ADHD関連

ジャイアンと耐糖能

 ジャイアンには慢性関節リウマチやSLEなどの自己免疫疾患が有意に多いという臨床的な実感を前に書いたが、実は耐糖能異常もよくみられる。

 もともとジャイアンには依存的傾向があり、過食傾向から二次的に糖尿病的になる可能性も当然考えられる。実際見た目も関係するので、摂食障害にはジャイアンは非常に多い。

 それとは別に、十代でもNIDDMのケースがあり、何かベースに自己免疫的な全身疾患がありそうな耐糖能異常がちょくちょく見られる。

 あるケースは食後血糖が異常に早く下がり、インスリン分泌が有意に多く内科からも首を傾げられている。その原因か結果か、本人は甘いものを異常に食べ続けている。

 別のケースは極端なダイエットから血糖コントロールに失調を来たし、しばらく入院となった。

 血糖も中性脂肪も普通の検査値とは桁外れに異常に高くなり、かと思うと急速に正常化したりする。

 私自身も、朝はしっかり食べるが、昼食抜きでほぼ毎日大体12時間ぶっ通しで頭を使い続けるが、ほとんどブドウ糖の補給なく(過集中ペースのまま)そのまま過ぎることもあり、逆に突然眠気がきて「これは低血糖か?」ということもある。

 車の運転中の眠気には、何故か昔からある「ボンタン飴」を私は愛用している。

 自己免疫疾患とともに、耐糖能とインスリン分泌の変動がジャイアンの遺伝子には一まとまりで乗っかっているのではないか?

 あるいは逆に、「自己突っ込み」という尋常でないストレスのせいで、自分自身の組織に免疫システムが誤作動するような別のストレス反応のメカニズムを想定するべきなのか?

 いずれにしても、重要な臨床的な関連であると想像している。


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コメント

    • n
    • 2009年 2月 10日

    >極端なダイエットから血糖コントロールに失調・・・
    もともと肥満ではないのですが、何かある度にダイエットを試みてきました。
    今回は、今年度の目標として5kgダイエット・・・とか他にも色々な達成できそうな目標、やら、無理かな・・・と思われる目標まで決めて、大きな紙に書きキッチンに貼り付けました。
    ・・・で、ダイエットを始めたのですが・・・
    途中、今年に入った2月くらいからで、すごい過集中状態に陥ってしまい、全然食べなくても、平気になってしまい・・・
    でも吐いたりはしないし、拒食症でもないと思うのですが・・・
    体はフラフラだし、
    又、最近、異常に携帯メールが気になってしょうがなく、
    夜も全然熟睡できず、今までは寝ても寝ても足りないほどだったのが、
    マイスリー飲んで寝て、夜中に目が覚め、それからずーっと
    朝まで眠れず・・・
    それでいて、過集中ですので、おとといは、今まで手がつけられなかった、庭の掃除
    昨日は、部屋の模様替えをしました。
    さすがに、今日は、背中が痛く
    仕事帰りに整体にでも行かなきゃ・・・

    • kei_
    • 2009年 2月 10日

    とても興味深い内容です。
    以前にも書きましたが、心拍数の異常上昇で小児科医が
    困惑していたように、子供の頃から「医者泣かせ」というか
    「爆弾抱えた患者」と言われて、とにかく意味不明な症状の
    オンパレードでしたから・・。
    血糖値や血圧の極端な上下も、日常的でした。
    >免疫システムが誤作動するような別のストレス反応のメカニズムを想定するべきなのか?
    ・・・確かに別の系からの免疫システムが誤作動を起こしている感はありますね。(自身の感覚として、ですが)
    先生の薬物に対してジャイアンが独特の効き方をする・・・という記事から、自分の過敏症と照らし合わせて考え出したのがきっかけなので、
    たぶん、外界からの影響、、糖代謝なら炭水化物や果物類も含めて、、住まいの環境やらもろもろあるにはあるでしょうし・・・。
    どれもこれも、複雑に絡み合っていて、実は結構、単純(シンプル)な気も最近はしてきたり・・。
    どっちにしても、「なんなんだ~~!!」が、とっても多い人生なんですよね。

    • ぴよよ
    • 2009年 2月 10日

    今回は私がどうというよりも心配で大きなお世話コメントなのですが。
    私も昔、12時間ぶっとおしはやったことありますが・・・。
    ヤンバル先生のお年を考えると、賛成したくないですよ。
    リタリンをもらえる医師に出会う前でした。二十代でした。(当然先生より若い年頃のはずです。)ADHDの言葉を知ったばかり、仕事の効率化も知らず頭ののコントロールも今よりもっとできず再燃しっぱなし、朝は朦朧として出勤し、すぐ肉体労働してました。
    私の要領が悪いので勤務時間八時間終わっても、区切りを付けるまで一時間位やり残したことをやって、その後にも皆で残って会議。
    こだわりの多い人材が集まった職場とはこうなるのです。
    こだわってもこだわっても最後は才能とか能力差があって、どうしようもないものだと割り切るには皆若すぎて罪悪感があったのでした。皆に遅れを取っている私は更に罪悪感を持たないと許されない職場で・・・etc。
    頭が仕事とか再燃とかに囚われすぎると、胃腸が動かなくなることは経験で分かりました。
    頭に血液が行くからのようです。
    目が緊張で充血して、地面のアスファルトにピンクの点々が見えたこともありました。同僚に聞くとそんななものは見たことがないそうです。
    勤務中の食事も十分取れず、帰宅してから食べてもきちんと消化吸収をしないのです。腸も動かないから進むべき物もずっと渋滞。
    痩せないので自分は栄養を摂りすぎているのだろうと誤解もしていました。
    続けます。

    • ぴよよ
    • 2009年 2月 10日

    続きます。
    帰宅後、仮に奥様が消化吸収のいい物を作ってくださっていたとしても、身体が就寝体制に入っていると、カロリーを蓄えはしても栄養吸収の効率は良くないようです。
    でも・・・先生はその後会議ではなくてPCで残務やこのブログをされてるようですけどね・・・。
    うーん、肝心の『頭』が働くのですから、結局問題ないというかうらやましいというか・・・。
    右手で書き物をしながら左手で食べられる軽食も、コンビニに色々ありますよ。ゼリー類だとお手洗いが増えますが、バナナや串刺しおでん等が本当は私は好きです。しかし買い置きしやすさや、持ち運びのしやすさからどうしてもお握りやパンの炭水化物に偏りますが、これが糖が落ちたときの眠気の元なんですよね・・・。
    チョコは論外だと個人的に思っていますが、周りの多数派の多くがチョコなのですが。
    恐らく大して体に響かないのでしょうね。
    ちなみに私がチョコレートをおやつ以外で使うのは最後の手段です。眠いのに時間がない書き物とか、どうしても朦朧が収まらない夜勤明けです。
    もう一つ、年配者の水分不足は血液のドロドロ化の原因にもなります。右手でカルテ等書いてらしたとしても、左手で何かお飲みになるのをお勧めします。
    話は変わり、nさんの過集中の波、ASの私にも来るのです、時々・・・。
    すぐ疲れるのでnさんほど結果を出せません。でも色々片づきますね。
    しかし残念なことに再燃も強まってしまうので、実は小さな悩みの一つな位ですが・・・(^^;)。贅沢な話です。
    天気や季節、気圧に左右されるようです。
    病名が付かないレベルの躁鬱かと思った時期もありましたが、科学的にも理由が見つかるといいのですが。
    食事などで集中の量をコントロールできるようになれば、仕事や片づけが思ったタイミングでできて便利なのですがね・・・。
    リタリンが無くなった今、必要なタイミングですべきことを実行する助けになる物が無くて、逆にいらだちが治まるまで寝る、位しか具体的な努力?が無くなっていた所だったのです。
    最大粘って後5年も経てば、また転勤を促される時期が来るのですが、自分の体も他人も苦しませずに整理整頓作業を進めるのはどうすればいいのでしょうね・・・。頭の限界は底が見えたと思っていますがその上で・・・。

    • kcotan
    • 2009年 2月 11日

    すごい!私も関係あるんじゃないかと思ってました。
    私の推定ADHD夫が糖尿病だからです。
    でも糖尿病を告げられてから、死への恐怖が募ったのか急に食事にストイックになり、教育入院期間で既に血糖値が正常化しはじめ、一年くらい経ったらヘモグロビンA1C値も普通になってました。
    あと、見たこともないほど多汗症だったりするのも、自律神経の働きがうまくいってないADHD特有のものかな?って気がしてます。
    それに、注意を払ってベストな環境(それも本人には見極められないわけですが)を作ってあげないと、充分にリラックスできないといというか、セロトニンが作用してないようなところが全体を通して見受けられます。

    • 匿名
    • 2009年 2月 12日

    >もともとジャイアンには依存的傾向があり、過食傾向から二次的に糖尿病的になる可能性も当然考えられる。<
    >逆に、「自己突っ込み」という尋常でないストレスのせいで、自分自身の組織に免疫システムが誤作動するような別のストレス反応のメカニズムを想定するべきなのか?<
    現在高血圧治療中ですが、少なくとも小生には上記のどちらも当てはまるような気がします。

    • くらら
    • 2009年 2月 13日

    耐糖能って意味がよくわかりませんが。
    私の場合
    ピアノを長時間ひいたり過度のストレスがかかると
    チョコレートのドカ食いをしたくなります
    頭が糖分を欲しがっている!とひしひしと感じます
    けれども本番前に食べてしまうと頭に血がいかなくなり消化に血をとられるので、本番前はあまり食べません。
    ドカ食いをした後運動するようにしているので体重や血糖値等に異常はありませんが、食事は不規則です。
    なので親には内蔵に負担をかけている
    といわれます
    摂食障害まではいきませんが一度夏と冬で10kg差があったことがありました
    だいたい夏は食欲がなく、冬は食べるからですが。
    とてもしんどかったので以降食欲にまかせて生活するのはやめました

    • 匿名
    • 2009年 2月 13日

    >それとは別に、十代でもNIDDMのケースがあり、何かベースに自己免疫的な全身疾患がありそうな耐糖能異常がちょくちょく見られる。
    自己免疫による糖尿病はIDDMです。今は1型糖尿病というのが正式名称のようです。
    それとも10代の糖尿病は免疫による1型糖尿病が多いのに、NIDDM(つまり2型糖尿病)が発症するケースがあるという意味なのでしょうか?
    内科医なので気になります。
    私は専門が膠原病のため、とくにSLEの中枢神経ループス治療後に人格が変わってしまうケースをみます。ADHDのようになります。今まで、耐えられていたことが、耐えられなくなる。夫と離婚する(今まで耐えられていた夫や姑との関係が耐えられなくなるのか?)などをみます。
    脳血流の低下、特に前頭葉の血流低下をまねくのでその影響でしょうか。
    病前の、私が知っている患者さんの人格がいなくなってしまって、もう二度とあえないのかと思うとさみしくなることがあります。
    (不適切でしたら削除してください。)

    • あかばなー
    • 2009年 2月 17日

    実は、最近「低血糖」という症状に似た症状が以前から出ている事に気付き、気がかりになっていた矢先のこの記事にハッとしました。
    内科のドクターに相談してみたら検査等やってもらえるのでしょうか?
    私の症状としては、食事してからの間隔が空きすぎたり、空腹になると眠気やだるさ、貧血みたいな症状が起こり、思考がストップしてしまいます。
    ですから、沖縄黒糖をいつも持ち歩いています。
    黒糖をひとかけら食べると少しの間は落ち着くのです。
    これは自分で編み出した対処方法で、正しいのかどうかわからずにやっています。

    • 匿名
    • 2009年 2月 17日

    華華様
     コメントありがとうございました。
    不勉強申し訳ありません。十代発症のNIDDMで、何か別の全身性の自己免疫疾患の一部として起こっていることを想像して書きました。
     先生のお話は大変興味深いので、出来ればその「人格変化」について詳しく勉強したいと思います。文献などありましたらお教えいただけますでしょうか?
     もし可能なら下記までメールをお願いいたします。
     

    • YK
    • 2009年 2月 18日

    私は、頭を使う過集中がくると、胃腸の動きが止まったようになり、空腹や渇きを感じなくなります。
    便秘、尿量低下も起こります。
    意識が頭に行き過ぎていて自律神経が乱れるのかもしれません。

    • Coo
    • 2009年 3月 05日

    実は去年の夏、舌の異常で受診したら舌乳頭萎縮とドライマウスを指摘されました。シェーグレンの疑いがあるとのことでした。秋には血糖の異常がわかり、そちらも再検査しました。最近の自分に起こった二つの異常を結びつけて考えたことがなかったため、他人事でない内容でびっくりでした。確かにこのところストレスが続いてはいましたが。。

    • neko
    • 2009年 3月 31日

    私の体質の変な癖は、ご飯(お米)を食べると具合が悪くなる、です。常にではないのですが、あらゆる不定愁訴が出てくると「なんか、ご飯食べるとおかしくなる・・」と感じ、実際ご飯を抜くと楽になります。
    また、前の書き込みの方同様、過集中時には食事を取らずに何時間も動き回り、かと思えば突然貧血のようにぐったりうずくまり、起きていられなくなります。さっきまでジャイアンぶりを発揮していたのに突然倒れこむので周りの人には『大げさねー』と怪訝な顔をされます。(くっ!)
    幼い頃から元気な割りに胃腸の調子が悪く冷え性で筋肉の疲労が早いため怪我ばかり(筋膜炎、じん帯障害)、成長期には異常な大食らいでご飯を5膳たいらげ、今でも満腹中枢に異常ありと感じています。
    様々な体の不調と付き合いながら、ジャイアンとして生きてきて結果免疫疾患を持つようになりました。関節リウマチです。
    止まらない動悸息切れ、体温調節ができないのは慣れましたが、体中の筋肉、間接の痛み、こわばりはきついです。
    免疫疾患のほか、繊維筋痛症の症状もストレスが要因とされていると聞きました。話が反れますが、うつ病などの精神疾患には医療費免除があるのに、それを起因としたリウマチや繊維筋痛症には医療的な救済措置がない現状がつらいところです。

    • Coo
    • 2009年 4月 04日

    膠原病の患者さんと多く接してきた医療関係者と、「ADHDと膠原病」の関係について話す機会がありました。その人は膠原病の発症前の出来事を必ず詳しく聞くようにしていたそうです。ほぼ強いストレスがあったとのこと。
    遺伝的なものを持っている人は意外と多くいるのになんで発症する人といない人がいるのか、ADHDで社会に適応しようと非常なストレスにさらされることが環境因子として膠原病を発症させやすくしているのかなと。それもなるほどなあと思いました。
    しかし思い返すと自分も幼いころからnekoさんとほぼ同じ体調(胃腸の不調・冷えや肩こり)に悩まされ、心臓の不整脈やホルモン異常、ついにはわけのわからない炎症。。
    対人関係に悩み、健康に過ごすこともかなわない。たしかにこれからもし働けなくなったら・・と笑えない状況がありますね。

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