AC、人格障害関連

発達障害と人格障害6.演技性人格障害

DSM‐Ⅳによる演技性人格障害(Histrionic Personality Disorder)の診断基準

 過度に情緒的で、度を越して人の注意を引こうとする行動の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)で診断される。

1. 自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。
2. 他者との交流は、しばしば不適切なほどに性的に誘惑的な、または、挑発的な行動によって特徴づけられる。
3. 浅薄ですばやく変化する感情表出を示す。
4. 自分への関心を引くために絶えず身体的外見を用いる。
5. 過度に印象的だが内容のない話し方をする。
6. 自己演技化、芝居がかった態度、誇張した感情表現を示す。
7. 被暗示的、つまり他人または環境の影響を受けやすい。
8. 対人関係を実際以上に親密なものとみなす。

 おおよそ「大げさで厚顔無恥」と言えばジャイアン型ADHDかKY(空気が読めない)の甘やかされた積極奇異型ASと決まっている。

 ジャイアンはACになってさえも大げさで、自己評価の下がり方も大げさだ。「対人関係の悩みを大声で強弁して訴えながら、対人緊張は非常に乏しい」という特徴がある。

 だから心療内科やカウンセリングに行っても「考えすぎ」(その通りではあるのだが)と言われることが多い。悲劇でなくて喜劇のヒロインになってしまう。
 
 もともとのジャイアン、ジャイアンACで、ちょっとKYなタイプは、5、6、8の印象を与えることは多いだろう。ADHDは単純で(おまけに依存性もあるので)、3、7のようにもなる。
 
 1、2、4は、小さい頃に「かわいらしい」と外見をほめられ過ぎた中心志向型ジャイアンの特徴だ。
 衝動統制が「ほめられるから我慢する」というシステムでそのまま大人になっても行動するので、異常に外見を気にすることになる。病的な摂食障害にもなるほどだ。
 
 ASの場合は積極奇異型ASが勝手に自分の興味のある話題をしゃべり続けるときに多数派から見れば1、5、6のように見えるだろう。積極奇異型ASは実際に1の衝動があるから厄介である。

 少し近づくとすぐに「親友」のように100パーセントの理解を要求したり逆に仕切りたがったりする状況では、7、8のようなことが起こるだろう。

 KYのケースはADHDでもASでも、極端な話、無視されても気付かないケースもあり、ある意味「本人は幸せ」である。

 思春期以降、言葉で否定されてACになっても、その後発達障害の診断をつければACは回復し、合理的に生きて行くしかないので予後は非常に良い。

 変に空気が読めて、非言語的な空気に反応出来るタイプが、2、3歳でACになったり、依存に走ったり、重症の病的状態となり、他方で自分は普通だと思い込んでいるので、治すのに苦労する。


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コメント

    • K
    • 2011年 3月 22日

    変に空気が読めて2,3歳でAC、、、うちの次男であり、私かもしれません。今3年生で抗うつ剤のまないと学校にいけません。

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