ADHD関連

ジャイアンの妄想

 ジャイアンにはもともと「自我が拡大」「誇大妄想」と表現されうるような自意識過剰気味の関係念慮が見られる。過集中状態などの場面で、世界中の現象が自分に関係がある、自分に向けられていると思い込むことがある。このせいでよく「統合失調症」と間違えられる結果になる。

 また、「ファンタジー」もある。(自分でなくて)他の人が賞賛されていると、その賞賛されている人を貶めるような醜いファンタジーで頭がいっぱいになる。しかし通常ファンタジーは口に出すことは無い。

 もう一つ、「妄想性障害」に間違えられる(診断されうる)ケースがある。「不安から、その不安を妄想的に責任転嫁するファンタジーが確信されるに至り、本人も思い込んで公言してしまう」パターンだ。

 例えば現実の家族関係や仕事の関係で自分がこれまで優位を保っていたのが現実的な事情で優位に立てなくなった場合や、依存していた相手が自分に一番の関心を向けてくれなくなった場合に、多くはパートナーに対して相手が「浮気をしている」等の妄想を抱く。実際に浮気相手と思い込んだ相手を攻撃もする。

 確信しているような言い方をすることが多いが、本当に(素行調査やDNA鑑定等の)法的・客観的な確認をする場面になるとしぶることも多い。うすうすは思い込みかもしれないと感じて、実際に調べて相手が「シロ」と出たら困るので肝心なところでは調べないのだろう。

 要は自分を不安にする事態を自分の問題ではなく相手のせいにする「責任の病的な丸投げ」という意味があると私は考えている。

 ASにも似たような「相手が悪い」という発想があるが、ASの場合の「評価や判断の基準自体が自分の価値観から一歩も出ていないから」相手が悪いという話になる。そもそも「どこまで行っても自分自信が当たり前」なので、「人が間違っているのに決まっている」わけだ。

 ジャイアンの場合は自分が不安になった場合(依存型ジャイアンの場合は微妙だが)に特に多く見られ、過集中でなく合理的な場面ではむしろ(ファンタジーと同様周囲に見せないけれども)自己突っ込みで自分を責めている。また表面上は多数派に了解も可能であるような表現をとるという違いがある。

 非常に頭が良くてしっかりしているのに妄想だけが訂正不能で治療に難渋する「パラノイア」(妄想性障害)が、不安から自己正当化で妄想的に相手に責任転嫁して丸投げしているジャイアンであると考えると、再インストールで「妄想が劇的に治る」という可能性が想像できなくも無い。
 


関連記事

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  5. ASの告知
  6. 診断しない根拠
  7. 「かわいそう」という考え方
  8. カネと感情問題の混同

コメント

    • パパイヤ
    • 2008年 11月 18日

    今日、自分の妄想癖について深く落ち込んで帰ってきたのでこの記事はタイムリーでした。妄想性障害の範疇にはいってもおかしくない妄想っぷりです。不安→妄想によって不安をかき消す→妄想から覚めて、またさらに不安になる、の延々繰り返しです。
    妄想に逃げるっていうのも、前回の記事の、言語的能力より行動的能力が低いっていうことが関連するんですかね。
    家に帰ってくる最中、妄想に逃げる前にもっと現実で努力をしよう!!と決心をしたんですが、現実での努力ができなかったからこそ、人生うん10年過ごした結果この状態である訳で、「自分の能力を低く見積もる(でしたっけ?)」からもう1回やり直した方がいいかも、と思い直しました。

    • mario (AS)
    • 2008年 11月 19日

    > 相手が「浮気をしている」等の妄想を抱く。
    これ、食らいました。
    仕事が極端に忙しい状況になり「1年間、仕事を優先させてもらう」と元妻に宣言した後、僅か半年くらいで破綻しましたが、後になって私が「浮気している」と言ってた事を周囲から聞きました。そういう影は皆無だったと思うんですけどね。元々合理的な自己突込みが可能なタイプだったのに、仕事と生活のストレスが限界を超えてファンタジーに逃げてしまった印象です(限界を超えさせてしまったのは、私の鈍さが原因…)。
    元妻は(ジャイアンは?)自分の不安の原因が何から来ているかも正しく捉えていない印象がありました。元記事で先生がその意味でも書いているようにも書いていないようにも読めるのですが、仕事から来る不安感も一まとめにして、私が原因だと思い込んだように感じます。
    ASは…そうですね。自分の価値観が強固なので、なかなか非を認め難いです。ASパートナーと暮らしている方がASに非を認めてもらう方法の案ですが、「この点に関してはあなたが間違っている」と限定的に表現すると有効かも知れません。「でも、それはこうこうだから」と理由付けすることで責任を回避するように見えるかも知れませんが、価値観の緻密な網の目の中に自分の非を落とし込むには必要な作業ですから。理由付けを責任回避と見ずに、理由付けする事によって非を受け入れたんだと考え、限定的な指摘を繰り返せば、少しずつ変わるかも知れません。
    あ、上記の方法中に、ASの価値観につかまらないように(被影響症候群にならないように)注意して下さいね。

    • 匿名
    • 2008年 11月 19日

    誇大妄想をつい口に出してしまって、あとでえらく後悔する羽目になることが時々あります….

    • あかばなー
    • 2008年 11月 19日

    公の場所に居る時など周囲の人に「私は人から【特に】見られている」ような気がして見張られているような感覚を持つ事があります。
    人が褒められている時にその場に居合わせると、褒められていない自分が馬鹿にされたような感覚になり、褒められている人に妬みを感じてしまってそんな自分が嫌になります。
    神経過敏になると、将来に悲観的になって、
    自分の老後、葬式の手配まで今から準備しておかなくては不安感が永遠に続くから何とかしなければ、と混乱することがあります。
    そもそもこんな気質になったのは「親の育て方が原因だ」
    と感じてしまう「責任の丸投げ」の心理も発生しますが、
    上記のそれぞれに激しい「自己突っ込み」も同時発生するので精神的に参ってしまって「鬱状態」になることが多いです。
    誇大妄想時期は音・光・臭いなどにも普段に増して過敏になり「この場所では生きていけない!」と思うほどの悪い相乗効果をもたらすような感覚があります。
    すると様々な身体症状も現れて気持ちも身体も大不調になってしまい・・・。
    自分としてもほとんどのケースで膨らみすぎた不安感による妄想の様に思います。
    何かに意識が集中して気になる「悪い過集中」の最中に起こりやすい心理・身体症状と思います。
    このような下降状態から復帰する手立てがあれば教えていただきたいです。

    • むーん
    • 2008年 11月 19日

    ・・・リアル主治医も指摘していましたが。
    「新生児の時の取替え不安」があるのではと・・・これは、家族に対するやはり妄想なのでしょうか。
    「病院で、別の子供と取り替えられてしまって、親が、親でない別の人格として攻撃をぶつけてくる感じがしていませんか?」と。
    AS援助職は、現実には、確かにぴよよさんの仰るような人物だったと思うけど、彼に対してはACワークブックが出来ると思います。でも、現実の家族に対しては、(辛すぎるからかも知れないけど)・・・出来ません。セラピストも、「出来ないのが君の個性だからそれでかまわない」と・・・
    家族が、かまってくれなくて傷ついたのは事実ですが、思えば色んな援助職が、私の「家族」だったのです。

    • ぴよよ
    • 2008年 11月 19日

    もしかすると・・・
    私の人生の色々の場面で言われてきました。
    「泣けば済むと思ってるんじゃないよ」と、まだ泣く気も全然無い私に言い放って来た人達が該当していることでしょうか。
    発達障害を知る前は、過剰適応やら認知の歪みやら自己顕示欲により、誤解を受ける言動を多々してきた前科がありますからね・・・。
    ジャイアン始め自己中心な人が、思い通りにならなくて誰かのせいにしたい思いをしたとき、見下せる要素を持っている私は、料理しやすいでしょうからね。
    のろいから「こうしたがってるに違いない」。
    言葉をそのまま受け取ろうとするから「コンプレックスを持っているに違いない」。
    誰も遊んでくれないから「何か企んでるに違いない。誰かを嫉妬しているに違いない」。
    私のいない場所でストーリーを作りやすいでしょうね。
    私が去った場所、私がいない場所では、今まで私のどんな話が作られて流されていたことでしょうか。
    そして、噂どころか話題にして欲しい場面では全然当てにならないのが多数派。
    職場の何年か前の『移動願い』のように、私の意志が明確に書かれていて、是非上へ伝えて欲しいことを書いた機会には、何も行き先に伝わっていなかった!
    多数派は私にどうして欲しいのでしょうか。辞めて欲しいのか、欲しくないのかどっちだ!と、再燃すると時々問いつめたくなります。
    しかしあまり「どういうつもりなんだ、何を望んでいるんだ」と常時推察をしすぎても、違う病気を疑われそうなのでなるべくやめるようにしていますが。
    続けます。

    • ぴよよ
    • 2008年 11月 20日

    続けます。
    むーんさん、前記事の私へのはなむけ、こんな私にありがとうございます。
    こんなこと言ってくれる人はもうほとんどいない歳なので、感謝してます。
    ただ、決して、決して元彼さんを肯定するのではないのですが、私は大人の異性相手に実験を積んできていませんので、たぶん、AS独特の人の近さで過集中したら、きっと何かの事故(車だけではなく、人を深く傷つけるとかの取り返しの付かないトラブル。)を起こします。
    意気地無しですが、平常心をぶち壊されるようなリスクのある行動化は、もうする余地は無いのです。一日は24時間しかなく、私には足りなさすぎます。
    この本をご存じでしょうか。
    『ずっと「普通」になりたかった』グニラガーランド著
    ASが一度、愛着するための人を選ぼうと思ったら、世界は「私の役に立つ人」「私の役に立たない人(私を必要としない人)」に別れるでしょう。
    ASにとっての愛着とは、それだけ極端なエゴなのだと思います。
    ASを知る前のグニラさんのチャレンジは、それはすごいものでした。日本では実現しなさそうですが、私がもし、両親から基本的生活習慣を躾られていなかったら、おそらく私もここまでしないと分からないことは多々あったと思いますが、私に度胸?はありません。
    グニラさんは感情の感覚や時間の感覚が無いため、安心感を得るためにコーチ代わりの友達を必要としました。何を話していいか分からずコミュニケーション能力が無くても相手にしてもらうため、違法薬物も使いました。
    恋人とは全員共依存になりました。
    愛着こそが麻薬だと思いました。愛着心はASを狂わせます。
    私は既に自分も大切にしなければならない、社会的立場を自分で守らなければならないことを知ってしまったので、愛着する人を選ぶときは「私をコントロールできる人」「できない人」に分けて選ぶような気がします。
    そんなのまるでコーチングです。
    相手に感情的になることを許さない上、男性は一般的に説明下手なので、私の頭の中で要らない仮説が次々作られそうです。
    私が自分を大事にしたら、たぶん相手の尊厳まで手が回らない。
    相手の尊厳を大切にしていたら、私はきっと自分を忘れます。

    • むーん
    • 2008年 11月 20日

    う~むむむ。難しいですねぴよよさん。
    こうなったら、日本古来の「見合い婚」これどーだ。
    (受動型AS友人で、40過ぎて、これで幸せになった方がおりますが・・・)
    ・・・それはともかく。まぁ、確かに私やAS元彼のように本能の赴くままに「共依存」すればいいと言うもんじゃないですからねぇ・・・。私も、次のパートナーを選ぶ時は、もう少し頭で考えます。どうもありがとう。

    • kei_
    • 2008年 11月 20日

    「妄想」というか「思考回路」の出発点が、いつも「不安感」なような気がします。
    それだと「不安神経症」とかに分類されるのかな??
    以前も書きましたが、体調不良になるとスイッチON!が私的には、一番分かり易いパターンです。
    このパターンがきっと、随所で作動しているはずなので、その途中で
    「待て!!」のコールを入れられるか、否か(自分で)が分かれ目のような気がしています。

    • いずみん
    • 2008年 11月 21日

    ここ数回のエントリ、全く当てはまることばかりで、感心するばかりです。
    わたしも嫌な思いをするたびに、その元凶の(と自分が思った)人間を心のそこで何回、ひどい目に合わせたか…(子供が誘拐されればいいのにとか、男に振られて絶望すればいいのにとか)。これがまた、やたらとリアルに妄想するわけですよ。
    あと、自分が大成功する妄想もよくやっています。ものすごく面白い企画の担当になって、それが大当たりするとか、書いた小説がヒットしてインタビューされたらどう答えようかとか…15分やそこらは簡単に妄想で時間をつぶせます。
    それから、激しく自己突っ込みせざるを得ないような状況(どう考えても自分に落ち度があって、人を怒らせたり、大いに不利な状況になった場合)のときには、ひたすら遁走したい気分になり、「自分が死んだときのお葬式」を妄想することもあります。誰が来てくれるかとか、夫はどんな状態になってしまうだろうとか…それも相当リアルに妄想するので、妄想なのに泣けたりします。アホですね。
    今の所、妄想は妄想に過ぎず実際は地道に前に進むしかない、やったことは取り返せないのでまたイチから取り組むしかない、とわかっている自分がいて、現実に引き戻してくれますが。

    • パパイヤ
    • 2008年 11月 21日

    ちなみにですが、私の場合、不安の原因は、「自分が存在していいのか」というような不安です。(YANBARU先生の例も大まかに言うとそういうことだと思いますけど)
    よく言われる、「条件付きの愛」しか親に与えられなかった子供のパターンで。(これが、自分の問題の親への丸投げ?)
    頑張らないと認めてもらえない。(でもいくら頑張っても完璧にはならないから永遠に認めてもらえない)
    自分はルックスも最低だわ性格も最低だわ、部屋はきたないし、細かいこと苦手。自分を全部総とっかえしないと、人には嫌われてしまう。超人的にすべてを捨てて頑張って勉強しないと将来浮浪者になってしまう。(→という親の不安が私に伝わっていた。某多数派さんの子供に対する思いの書き込みを見てもそう思った。)そういう不安です。
    理性ではそんなことない、と判断してるんですが、体の芯に落し込めないというか・・。
    (ここで話が横道にそれますが、学歴も職業もルックスも全然努力してなくて、自然体で自分の好きなことやってて、男前のエリート(あ、すいませんジャイアンなんで。)と付き合ってる子を見たりすると、私の何十年の努力はなんだったんだと思わされて、がくぜんとします。この瞬間、ほんとぅ~~に親をうらみます。(なので、多数派さん(とか子供にこだわってる親)はジャイアンの子供のことは脳から追い出して、自分の人生を充実することを選んだほうがジャイアン子のためです。ジャイアン子の世話を焼くのは自分の不安を消したいためのエゴだけです。))
    話が戻って、一回、それぞれの分野で(ルックスなり部屋の片づけなり)自転車日本一周みたいな過集中をやってみて、努力が認められた、という経験をするしかないのかなー。
    今の状態は、まるで「そのままの自分を認めてほしい」ためにあえて努力していないように感じるので。
    大人になったんで、合理的なやり方も見つけられると思うので(金で解決するなりの近道)ちょっと考えてみます。

    • むーん
    • 2008年 11月 21日

    >学歴も職業もルックスも全然努力してなくて、自然体で自分の好きなことやってて、男前のエリート(あ、すいませんジャイアンなんで。)と付き合ってる子を見たりすると、私の何十年の努力はなんだったんだと思わされて、がくぜんとします。
    どーも私も、この辺で引っかかっているんですよね・・・
    今日、AS小父様に会って言われたのですが。
    思考回路が、「○○したいから、そのために合理的に努力する」ではなく、「合理的に努力せねばならないから、そのために○○する」になってるような気がする。
    この「ねば」が間違いの元ではないかと。

    • いずみん
    • 2008年 11月 22日

    >パパイヤさん
    >学歴も職業もルックスも全然努力してなくて、自然体で自分の好きなことやってて、男前のエリート(あ、すいませんジャイアンなんで。)と付き合ってる子を見たりすると、私の何十年の努力はなんだったんだと思わされて、がくぜんとします。
    そんなときこそ、ジャイアン妄想の出番なのです!
    すべてを持っているように見える彼女が実は○○だった…!とか、今はよさそうだけど将来は○○なんじゃないの~?とか、人にはとても話せないような底意地の悪い妄想をしばらくアタマに作り上げて、スッキリ。
    あ、くれぐれも公言はしないように…もちろん、自分の価値を下げないために。
    「いろいろあるけど、ワタシがイチバン!」と自分だけで思い込む、これがジャイアンの心の健康です。
    もちろん、「いろいろあるけど」の部分で、厳しい自己突っ込みとそれに耐えるために現実的ないろんな努力をしないといけないでしょうが。
    >一回、それぞれの分野で(ルックスなり部屋の片づけなり)自転車日本一周みたいな過集中をやってみて、努力が認められた、という経験をするしかないのかなー。
    これはやる価値あると思いますよ。
    いちどそのような経験があると、その後いろいろな目にあっても、「でもわたしには○○がある」としがみつくことができます。もちろん、しがみつくだけの、傍から見て見苦しい人間になるか、○○を心の糧としてさらにステップアップするかはあなた次第です。
    なんか偉そうに書いてしまいましたが、荒野のライオンとして生きていくからには、「ワタシがイチバンなのよ!そうに決まってるのよ!」と太陽に向かって吼えるくらいでいいと思うんです、ちかごろ。どうせ影のように自己突込みがついてくるんですから。

    • パパイヤ
    • 2008年 11月 22日

    いずみんさんありがとうございます!
    爆笑しまいました。ほかの方もそうですが、同類の方とお話してると楽しいですね。
    こないだ自分の写真を見て、エネルギーが爆発してるなーと思いました。こんな私が落ち込んだりしてるのって似合わないなー、滑稽ですらあると思いました。
    せっかくジャイアンに生まれたんだから、ジャイアンのよさ、特質を生かす方向に進んだほうがいいですよね。

    • kei_
    • 2008年 11月 22日

    横からで失礼します。
    >荒野のライオンとして生きていくからには、「ワタシがイチバンなのよ!そうに決まってるのよ!」と太陽に向かって吼えるくらいでいいと思うんです
    ・・・・吼える内容も、なんですが、
    この「太陽に向って」という部分で、かなり共振!!
    「丘に立つライオン」という歌があって、その曲を聴いた時も同じ気持ちになりました。
    歌詞とか引用してしまうと、著作権とかの問題に触れるのかもしれませんが、
    ♪丘に立つラ~イオン、真直ぐ太陽浴~びて~~♪
    というサビ部分で、いつもその光景をイメージしていい気分になっていました!(爆)
    どうも「努力」ということが、私の中ではいまひとつ、しっかり、はっきり認識できていない感じなんですよね。
    傍から見て、努力しているように見えることはあると思うけれど・・・。
    例えば、部活にしても「過集中」のときにはひたすら打ち込んでいる姿が、「努力」に見えるかもしれないけれど、本人的には、「真剣に」とか「一生懸命」かもしないけれど、「努力」とは違う。
    それで、勝っても、「努力して達成した!」っていう感覚がなくて、それに頼れない・・というか、頼る候補にすらあがらない・・。
    今やれって言ったって、出来っこないし・・・と自分でも思うけれど・・。
    >どうせ影のように自己突込みがついてくるんですから。
    ・・・これ、そうそう。
    どっちに転んでもついてくるっていうかんじで・・。
    自分では「真剣に」、「一生懸命」にやって結局できなかったことはあったはずなのに(全部ができたわけではないはずなのに)、そんなことは棚に上げて、(というか覚えていない?? 思い出す気がない??笑)
    いい気になっちゃう私の場合は、「丘に立つ」のは、盆と正月くらいにしておいたほうが身のためだったりするのかも・・・。
    ん~~、でも、せめて小さめの丘なら、、、
    何とかなる・・??

    • ぴよよ
    • 2008年 11月 22日

    妄想正当化と現実の提示の攻防の場と化す懇談日・・・。
    私の担当ではなくても心の中でピリピリ引っかかり疲れる日。
    経験年数の多さで言えば、本当は私が受け持つべきかもしれなかったお家・・・。カミングアウトをしてるがゆえに・・・(もうこれ以上言えない)。
    とある白雪姫が居ました。
    元(と思われる。)お姫様ジャイアン実母は、結果的に白雪姫を(問題行動の表面化という)鍋に入れてしまい、自分で入れたくせに「出せない、出せない」となげいておりました。
    思春期らしい成長をして、白雪姫は七十人の小人と出会い、ごくたまに鍋から出ることを覚えてきました。
    ジャイアン実母は鏡に向かって聞きました。
    「鏡よ鏡。白雪姫の心を一番理解して、白雪姫を愛していて、誰に何を要求すれば娘のためになるかを分かっている者はだあれ?」
    「担当の小人です。」
    鏡は即刻リサイクルショップに売られました。
    鏡は何も言えなくなりました。
    白雪姫は、鍋から出ては入り直し、鍋の中と外を行ったり来たりするようになってきました。
    ジャイアン実母は、娘が問題行動の鍋から出られるのは自分の娘だから当たり前だと思いました。
    もっと出られるようにするために、小人はアドバイスをしました。それはジャイアン実母にとっては理解不能な内容でした。
    (私のような素敵で優しくて忙しい母親がどうしてそんな分からないことを迫られるのかしら? 娘が鍋から出られないのはあなたたちのせいでしょう? 私は早く“娘を褒める優しいお母さん”になって自己満足して、人にも自慢しなければならないの。次にしたいことが沢山待ってるのよ。私は子育ても趣味も全部完璧で当たり前。早く成長させて、構ってやらなくて済むように精神的に自立させてちょうだい!)
    二十一世紀の現代、白雪姫に王子様が来る可能性はありません。しかし白雪姫には自由はありました。小人達の言うことをよく聞いて鍋から出る自由がありました。
    だから非力な小人達は今日も防御を頑張りました。
    ジャイアン実母に小人がコントロールを握られたら、実母は白雪姫に助けが来ないのを分かって、誘惑の甘そうなリンゴを食べさせて自由を奪ってしまうからです。
    守秘しながらの愚痴でした。小人業は地味に疲れます。

    • むーん
    • 2008年 11月 22日

    ・・・私の場合。
    AS元彼を「ジャイアンの妄想」から、勝手に「王子様」にしてしまい、ジャイアン実母の「家庭」という鍋をひっくり返してしまって、現在「現実」の業火でぐつぐつ焼かれている訳ですが。
    ぴよよさんが怒るの、少し分かるような気がします。(見当違いだったら御免なさい。)・・・どこまで行っても、「正当化の妄想」は「正当化の妄想」で、それ以上でも以下でもありませんから。
    ジャイアン実母の仕打ちを怒るジャイアン達が、ちょっと現実で苦労したからと思って、実の子にまた同じ仕打ちを(私のような素敵で優しくて忙しい母親がどうしてそんな分からないことを迫られるのかしら? 娘が鍋から出られないのはあなたたちのせいでしょう? 私は早く“娘を褒める優しいお母さん”になって自己満足して、人にも自慢しなければならないの。次にしたいことが沢山待ってるのよ。私は子育ても趣味も全部完璧で当たり前。早く成長させて、構ってやらなくて済むように精神的に自立させてちょうだい!)をするのかと思うと、怖ろしいですね。

    • ぴよよ
    • 2008年 11月 23日

    むーんさん違う違うww
    むーんさんもう鍋から出てる!
    むーんさんの今してる苦労は、発達障害みんなする苦労で、罰じゃないですよ。
    家庭に恵まれてない発達障害も、家庭に恵まれた発達障害も、生活習慣と就労スキルは身につけるのに時間と苦痛を伴うのは当然なんです。だから“障害”なのです。
    むーんさんの場合は鍋で目隠しをされてる時期がたぶん長かったから、障害理解(ここのブログで日々していることです。)と訓練が遅れただけなんです。
    罰されているという罪悪感を固くなに持ち続けていると、リバウンドが来てまた共依存したくなりますよ。(そういう当事者に優しくしなくてインターネット内でケンカになり、他の当事者から引かれた経験有り。)健康に良くない良くないw
    AS風に言うと“必要”を満たしているだけなんです。
    ガンガン満たしてください!

    • いずみん
    • 2008年 11月 24日

    >kei_さん
    共振ありがとうございます!!うれしくて調子に乗っちゃいます!
    >例えば、部活にしても「過集中」のときにはひたすら打ち込んでいる姿が、「努力」に見えるかもしれないけれど、本人的には、「真剣に」とか「一生懸命」かもしないけれど、「努力」とは違う。
    ここ、なんとなくわかる気がします。
    自分の好きな分野の仕事(調べ物をして、文章を書く)をやっているようなとき、周りの物音がまったく聞こえなくなるほど過集中してて、まわりに「すごい」とか言われますが、別に努力じゃない。
    逆に、好きじゃない仕事や勉強(自分の場合、数学、物理や、経理・事務手続きなど)のときは、必死にやってもどうにか平均点がとれるか取れないかで、周りの倍ぐらい時間がかかります。自分的には必死の努力です。
    ただ、自分の中で「地道な努力」というとき、後者の「平均点を取るための努力」もありますが、「先延ばしせずに過集中に自分を持っていく、継続させる努力」というのが大きいです。
    過集中によって成果を出せば周りに認められることはわかっているのですが、なかなか取り掛かれないんです…
    また、一般的には「たまに出るウルトラC、120点」より「継続的なA、85点」のほうが評価が高いというのもわかっているのですが、なかなかできないんです。
    なので、「自分を追い込んで過集中に持っていってうまくいった経験」は、自分にとっては大成功経験で、これを継続的に実現する努力をしたいと思ってるところです…
    >自分では「真剣に」、「一生懸命」にやって結局できなかったことはあったはずなのに(全部ができたわけではないはずなのに)、そんなことは棚に上げて、(というか覚えていない?? 思い出す気がない??笑)
    わはは、これもまったく同じです!
    「本気になったら必ずできる」と根拠無く思い込んでまして…それがまた「本気じゃなかったからうまくいかなかった」とかの言い訳につながりがちでもあるので、気をつけねば…

    • kei_
    • 2008年 11月 25日

    いずみんさん
    書き込みありがとうございます!!
    いまいち、はっきりとしていなかった「努力」の方向性が少し見えてきた感じです。
    >「自分を追い込んで過集中に持っていってうまくいった経験」
    ・・・今までの自分はそもそも、「自分を追い込んで」の時点で身体症状が悪化して「過集中」どころではなく、当然ながらうまくいったこともなかったと思います。
    でも、ここに参加し始めて、自分が何を目指しているのかが解かりかけてきた今なら、喉から手が出るくらい欲していた「自由」や「精神的自立」に向けて(これもここに参加して見えてきたこと)、歩みはゆっくりでも止めずに、一歩一歩進んでいけるんじゃ・・・と思い始めているところです。
    >「先延ばしせずに過集中に自分を持っていく、継続させる努力
    ・・・自分ではこういう風に認識していませんでしたが、最近のやってることを振り返ると、“つまりこういうことだったのかなぁ・・・”という感じもします。
    というか、きっと自分はこういう「努力」の仕方でしか「努力」はできないタイプ?!(笑)かも。
    できればそのうち、自然に自分にあったペースを掴めるはずさ~・・と(かなり楽観的すぎ??笑)
    やっぱり、スポーツで使えたあの「直感」を、そこかしこで生かしていきたいんだと思うんですよね。。自分は・・・。ただ、それで「過集中」して身体を壊した経緯もあるので(過集中の間は、ご飯食べるのそっちのけだったりしてました。若かった!!笑)なので、同じように全面解禁するのは、ちとマズイかも、、なんですが。
    つづく・・

    • kei_
    • 2008年 11月 25日

    ・・つづき
    「たまにでるウルトラC 120点」
    コレ、気持ちイイんですよねぇ~~。(爆笑)
    これがあると、他全部0点でも私の中ではチャラになってしまう!!
    先に書いた自動車学校の例でも、右回りは全然できなくても、左回りがスイスイ出来たら、もう私の中ではOK!だった。
    でも、教官の頭の中ではチャラにはなっていなくて(当たり前)、
    「kei_さん、左回りはもういいから、右回り、もっ回走って!!」って言われて、結局補習も含めて2.5時間やった・・。
    >必死にやってもどうにか平均点がとれるか取れないかで、周りの倍ぐらい時間がかかります。自分的には必死の努力
    ・・・ほんとに、そのものです!!
    こうやって、言語化して文章にしても、またどこかで「ウルトラC120点」がでたら、チャラにしてしまうんだろうか・・・私は(笑)。
    付き纏う自己突っ込みから一時でも逃れる手段のひとつなのかも?!

    • むーん
    • 2008年 11月 25日

    >過集中状態などの場面で、世界中の現象が自分に関係がある、自分に向けられていると思い込むことがある。このせいでよく「統合失調症」と間違えられる結果になる。
    ・・・合理的に突っ込むと。
    AS援助職は、(最初の3ヶ月くらいは別だったと思うけど、)後は、私の事、単に援助相手or面白い患者として見ていたのだろうと思います・・・が、それを認めるのはとても辛いです。
    実際には、ミーティングでも親切にカウンセラー役を買って出ている男性もいるのだから、そっちに目を向けるべきなんですが。(だけど、それでまた「共依存」になっても困るし。)
    ・・・女性PSWには、「あなたは今もっと女性の友人を作るべきだ」と言われました。

    • パパイヤ
    • 2008年 11月 25日

    妄想をやめて行動しようと思って考えました。
    なぜ自分は今まで行動できなかったのだろうかと。
    自己突込み<不安 → 妄想
    自己突込み>不安 → 行動化
    不安に耐えて、自己突込みを行い続けなければ、進歩はないんですね!?(ってYANBARU先生が何回もおっしゃってることじゃん・・肝心なことが心の底から理解できるのって時間がかかります)
    このブログで数か月後にご報告できるような成果がでるよう頑張ります!

    • kei_
    • 2008年 11月 26日

    「不安」っていうのは、私にとってもかなり厄介な難問(難関)です。
    スイッチが入るのは身体症状からですが、その根っこには、「存在」と繋がるものがあると思う。
    アタマで理解したつもりでも、「落とし込み」が出来ていないと、なかなか思うようにはいかないものなんでしょうね・・。
    とりあえず今は、方法論として「不安」の少ないところまで細分化して行動に移す・・を試しているところです。
    昨日仕入れた、「過集中に持っていく努力」と組み合わせると、もう少しやり易くなるかも、、、と期待しつつ。。

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