7.「自己正当化型ADHD」および「自己正当化型ADHDのAC」の可能性を考える

周囲が困って「人格障害」と考える場合、自己正当化型ADHDの可能性が高いので、この可能性を検討することは役に立つ。

 

例えば「自己愛性人格障害」と言われる人の中には(アスペルガーの人も居るが)自己正当化型ADHDの人が多い。

この二つの鑑別は非常に難しいが、状況が分からず簡単にだまされたり、片づけが出来ないなどの発達障害様の特徴があるのがADHDだ。

また「境界性人格障害」と言われる人の中には(アスペルガーの人も居るが)自己正当化型ADHDで二次障害の重い「自己正当化型ADHDのAC」が少なからず居るだろう。依存的で被害的で、周囲を振り回すところは人格障害に非常によく似ているが、状況が分からず、対人緊張がほとんど無いところや、やはり片づけが出来ないなどの特徴で区別できる。

ただこれらの場合、「もともとADHDの仲間だった」と分かっても、例えば本人がそれを認める可能性も少なく、本人からコーチングを希望することも少ないので、根本的に本人が良くなるということよりも、「周囲の人からの対応の仕方が分かる」というメリットにとどまる。

ADHDなので合理的に説得してみる余地はあるが、本人がよほど現実の世界で追い詰められて問題を自覚しない限り、「みんなが離れていって独りぼっちになる」という経過になるしかないことが多い。

 


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