AC、人格障害関連

ジャイアンの教育ママ

 ジャイアンは本来は自分が目立ちたい。自分が注目を浴びて、すべてが自分の思い通りになってほしい。

 しかしその通りになることはそれほど多くない。特に結婚して主婦となった場合、本来ADHDで家事は得意でないことも多く、また、主婦と子育ては注目を浴びたり評価されたりすることが少なく、何よりもジャイアンが大好きな(見た目の)「華やかさ」に欠ける。 

 他方でジャイアンは表面的に学歴偏重だったり、古いホワイトカラー偏重であったりする。

 もうひとつ、ジャイアンは「直系親族に愛着に似たこだわりを持つ」 という特徴がある。

 これらの結果「ジャイアンの教育ママ」が出現することとなる。 自分が得るはずだった注目を子供が浴びるために強迫的に子供の成績にこだわり、強引に子供に自分の好む進路(公務員などが多い)を押し付け、何よりも恐ろしいのは、「」期待に添えなかったときに悪し様に言う」ということだ。

 心境はこうだ。「私が自分の楽しみを諦めてまで子供の学業成績のためにこれほど頑張ってきたのに子供は私の気持ちも分からないで期待に応えようととしない」「私がこれほど一生懸命に期待しているのが分からないのか!」という強い思いが、大事にしてきた子供をボロクソに言い続けるという行動に現れる。

 その結果自己評価が極端に下がったASやジャイアンの子供がジャイアンのACとなる。子供がジャイアンの母親に愛着を持ったASであるときには事態は深刻だ。

 母親と娘が両方ともジャイアンである場合には、「親子ではあるが優位を争って子供を徹底的に叩いて評価を落とす」という経過になることも多い。

 解決方法は、ジャイアンの母親自身が子供にのしかかることを断念して、自分自身の好きなことのために努力するということだ。比較的若いうちであれば、ジャイアンであることを指摘して、ジャイアンらしい生き方を探すことで結果として子供も助かるということになる。


関連記事

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  2. 自己正当化型ADHDのACのケア
  3. コーチング②ASの対人関係
  4. コーチング②ASの感覚過敏等
  5. 利他と尊厳②
  6. ASの言語の非対称性
  7. 片づけが出来ない理由
  8. ACの自己中心性

コメント

    • まーちんAS
    • 2007年 7月 12日

    実の母を思い出しました・・
    彼女がジャイアンかADHDかとか
    よくわからないのですが、まさに
    ここに書かれている通りです(TT)
    言ってることが一字一句そっくり。
    私には、未だ、
    <世界に羽ばたく人間になってほしい>と言います。
    子離れしてないだけかと思ってましたが。
    ジャイアンだったのか?

    • りかちゃん
    • 2007年 7月 12日

    お久しぶりです。
    まさにここに母がいます。
    わーーーーー。
    あーこわかった。
    おかげさまで、ACになりました。とほほ。

    • HIKARI
    • 2007年 7月 12日

    やっぱり・・。
    旦那の親が、ジャイアン以外の何者でもありません。
    年配のジャイアンを変えるのは、無理です。
    このブログに出逢ってから、少しずつ旦那にも情報を伝えてきました。
    上の娘は就職先を、自分で決めてました。
    私は嬉しかったです。旦那は、残念な様子でしたが、このブログのお陰で、旦那も少しずつ変わってきました。
    就職と結婚だけは、自分で決めるのが当然だと思います。
    私はそうでしたから。
    ただ、この私も、子供が中学・高校の時、塾への送り迎えにイラついていました。「これほど期待しているのに」という気持ちではなく、「この労力を当たり前だと思わないでよ」という気持ちでした。仕事から帰って、ご飯支度して、往復の送り迎えって・・どうよ・・って・・。もう、へとへとでした。
    疲れてる時は、怖かったかも・・。

    • lis
    • 2007年 7月 16日

    小学校高学年の頃考えていたこと
    ・お母さんはどうしても主婦という立場が不得意だと主張したいらしい(まぁ得意とは言えないのかも知れないけど、そこまで苦手と宣伝しなくても...)
    ・仕事を辞めたのは私が小学校に通うようになったとき.私のために仕事を辞めたの? そんなこと、しなければよかったのに...
    ・現状に満足できくてかわいそう.子供が生き甲斐で、というより、思い通りにしたいみたい.
    ・お父さんに不満がいっぱいあるけど、出て行けないのは経済的に不安だからかな?
    ・私はそんな生き方を絶対にしないようにしたい.自分の好きなように、子供に依存しないように.そのために仕事を選ぶべきだろうな... 
    ・私には周りとは違うルールがある.それは私のじゃなくて、お母さんのこだわりだ.その結果周りから浮いてしまっている.
    ・私の得意なことも、お母さんがそう仕込んだことばかりだ.私自身ってどこにあるんだろう?
    これを読んだら、とても大人しくて控えめな少女を思い浮かべてしまいそうでしょうか!?
    でも私は、自己主張の強い、活発な子供でした.
    なのに母の言いなりな、というより母に形成された自分でした.そしてそれに気付き、母の中に原因を探ってたんですねー...
    今振り返ると、おそるべし...小さい頃の私、とか思います(^^;) 
    そこからの自分らしさの模索って、どうだったんだろう?
    文体変えたり、好きな音楽探したり、母が勧めたこともないスポーツに夢中になり、勉強や友達にも、自分らしさを求めて...
    母の言いなりLife の方が社会的には成功してたかもなぁ~とか苦笑したりします.
    (さすが、大人の選択だった!?>母).

    • hikari
    • 2007年 8月 23日

    あぁ~言いたいこと、全部言って、スッキリしたーー!
    あぁ、風呂入って寝るゎ。
    おやすみなさい!

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